敗北3
長期の休みすみませんでした。学生なので忙しいのです…。
「…これから、どうする?」
俺は唐突に話を振った。
一軍の奴等は一人一人強かった。途中で俺が無双したものの、無双できるほど強かった俺を相手のリーダーはあっさり倒したのだ。
「諦めるしかないんじゃない?」
慎がもっともな意見を言う。それはそうだ。少なくとも今のままでは勝てないことは火を見るより明らかというものだろう。
だからといって俺は特訓もしたくない。俺が望むのはあくまで平穏な生活であり、ひいては真子の平和だ。金銭面でも今のままで十分だし、リーダー以外を殲滅したという噂が流れればもう真子に手を出す奴も居ないだろう。
だが。
「私は」
俺の目的が真子である以上。
「また戦って、今度は勝ちたいです」
真子にこう言われると、抗えない訳で。
「あたしも賛成だよ。今は無理でも、いつかリベンジマッチしたい」
アネゴまで賛成したら数でも二対二で、どっちかが折れないと決まらない訳で。
「…分かった。修練を積もう。もうあんな奴等に負けないように」
俺がそう言うと、真子の顔はパッと輝いた。ああ、もう。
そんな顔されると、もうやるしか無いじゃないか。
それからは、特訓が倍になった。時間じゃなくて密度が。
俺は接近7、遠距離3といった感じ。それ以外は皆5:5だ。先生には「君は接近戦が得意なんだから、それを伸ばしなさい」と言われた。
真子はやる気が違うようで、めきめきと強くなっている。慎はそんな真子に若干引き離されつつも必死に練習して真子に負けまいとしている。頑張れ慎。男として負けたくないところだ。
アネゴは、俺と模擬戦をすることが多い。本人曰く、「実戦が一番学びやすいんだよ」とのこと。こっちとしてはアネゴの癖が分かって作戦が立てやすいし、万々歳だ。
そんな感じで、色々と頑張っている。いつか奴等と再戦する時のために。
…こんな悪者みたく書いているが、『十字軍』の人たちは健全で真面目だと言っておこう。
二部完結です。この作品は、恋愛とバトルを交互にやっていくつもりですので、よろしくです。




