仕事2
今回キリが悪くなるので短めです。ソーリー。
もらった装備を付けてみる。案外そんなに重かったりはせず、着心地が良かった。
「付けおわりました」
「ん、じゃあそこの私達専用のフィールドに行って、そこでたたかってね」
言われるがまま、俺とアネゴはフィールドへ行く。
「さて、新入り。あんたはあたしに勝てるのかね?」
「当たり前だろ。手加減してやろうか?」
まず軽口を叩き合う。ジャブのつもりだけど、イマイチ効いてないらしい。
「ては…始め!」
「「うおおおおおおお!!!」」
「馬鹿な…」
倒れる俺。太股に激痛が走ったため、力が入らない。それを立って見下すアネゴ。
「こんな…こんなことがありえるのか…?」
まさに一瞬。開始してすぐに俺が倒れたのだ。
「くくくくく…あっはははははは!!!」
部屋にはアネゴの笑い声が響く。
「なんで…」
我ながら悲痛な声を出していると思う。しかし、結果は変わらない。
そして、負け方も。
「なんで、滑るんだよおおおおお!!!!」
「あっはははははは!!!」
結果は、盛大な自爆。
慣れない靴を履いているせいか踏ん張りが効かず、ツルンと滑り、転倒。その拍子に撃とうとしていた銃であらぬところに発砲。跳弾して太股に直撃。そして今に至る。
お互い完全に戦意を喪失しているため、先生から「やめ!」の声かまかかった。
「ナイス手加減だよ」
「うるせえよ」
なんていうか、釈然としない。
「はいお疲れ様。亮太くんは家で靴とか慣らしとくこと。オーケー?」
「了解です…」
「はー。はー。ふぅ。…プッ!ハハハハハ!!!」
笑いすぎだろ。泣くぞ。
「それと、明日からの方針を伝えるね。明日は一度ここに集まって二人で合流してからパトロール。学校ぐるっと回って、悪いことしてるやつらがいたら捕縛。あ、そうそう。はいこれ。手錠と鍵ね。さっきは模擬戦の邪魔になるだろうと思って渡さなかったけど」
「あ、はい。ありがとうございます」
せっかくなのでここに入った時からの疑問を言ってみる。
「ここってアネゴしかいないんですか?」
「そんなことないよ。ただ、皆コンビだからね。それぞれ別のところに場所が割り当てられてるんだよ。ちなみに、うちは二軍コンビだから仕事はパトロール。頑張って一軍に入ってね」
「一軍ってのは?」
「二軍の人は手柄を挙げることによって一軍と勝負できることになってるの。一軍と勝負できるようになったら私から声をかけるよ。それで、その勝負に勝ったら晴れて一軍。面倒な相手とかと戦うことになるよ」
なんだ。じゃあ無理して一軍になることもないな。
「前から思ってたんだけどさ、先生。別に無理してなることもないんじゃないのかい?」
「言ってなかったっけ?一軍は二軍の倍だよ、給料」
「うおおおおお!!!」
なんかやる気になってる。まあ勝手にそうなればいいよな。俺は生活費確保してるし、無理してならなくても…
「一軍になったら誰も手出ししなくなるから、彼女さんに手を出す人もいなくなるかもね~」
「うおおおおお!!!」
一軍になる!俺は決めたぞ!頑張ってやる!
俺はそう固く誓ったのであった。




