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弁えすぎた令嬢  作者: ねこまんまときみどりのことり


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ワッサンモフ公爵家の成り立ち

 暫定的な計画を送り、セサミの動向を見ていたコロネ。


 しっかりはしていても、まだ5歳の幼女なのだ。色々仕込まれて来た為雑学知識は多いが、如何せん荒波へ放り込まれるような場数が少なかった。


 幸福なことに父スライストと母ミカヌレ、更には使用人達に守られていたからだ。


 彼女に気付かれぬように、現在も公爵家の護衛は最低2人以上は張り付いている。




 そもそもワッサンモフ公爵家の護衛の配置が特殊なのは、初代から三代の当主がヘッポコだったことが由来している。

 公爵家の多くは国王の息子達が臣籍降下し、新しく公爵家を立ち上げるか、既にある公爵家に高位貴族の子息が婿入りするなどが多い。


 この(ワッサンモフ)公爵家の初代(当時の国王の次男)も臣籍降下組。王妃に甘やかされたせいで浮気を繰り返す、地に足の着かぬ日々を送っていた。

 当然公爵夫人になった貴族家の令嬢も強く不満を持っていたが、相手が元王子の為我慢を強いられてイライラの日々が続く。それがうっすらと肌で伝わり、罪悪感(と言う言い訳)でまた浮気するの悪循環ができた。


 そしてあろうことか、隣国のスパイ女に誑かされ、そのスパイ女を公爵夫人にする寸前まで行ったのだ。


 もしスパイと内通して、本国の情報が漏れれば極刑(最悪は死刑)となる。それは王族でも適応される、厳酷な決まりだった。

 まあ公になった時の話ではある為、その前なら揉み消し可能だ。


 

 そのアホ公爵、もとい初代ワッサンモフ公爵は、母王妃付きの優秀な執事と侍女に助けられて(証拠を揉み消し関係者も処分されて)、何とか生き残った。


 さすがの初代公爵も死の淵に立たされ、本気で反省した。そして生家の力を貸してくれた妻にも、頭を地につけて土下座し何とか許されたのだ。政敵の暗躍であったことで行動が早く、妻達の協力(噂や裏切り者を消すなど)が間に合わなければ、公爵家及び王家にも大きな瑕疵が残ったことだろう。


「子供がいるのだから、アホに巻き込まれてたまるか!」と、奮闘した公爵夫人はすごく正しい。声には出されぬ不満は、目が据わった微笑みだけで伝わってくる。

 初代は彼女から「ふふふっ。私、お願いがありますの。貴方にも執務を行って頂きたいわ(いつまで王子だと思ってんだ。クソが!)」と、スパルタな再教育を受けることになる。王家もそれを黙認した。巻き添えで極刑になりそうだった彼女に、逆らえる訳がない。



 真面目に生活を始めた初代公爵だが、彼を見てきたせいかまたは遺伝なのか、彼の息子も賭事にハマる屑に成長。自身の失敗から、子への教育には特に力を入れていたのに……。初代公爵と公爵夫人は、可愛い我が子に頭を悩ませた。


 そして両親の苦悩を、漸くと理解できたのだった。



 その後初代の揉め事を解決した、王妃付きの執事と侍女が再び派遣され、息子に再教育を施すことで二代目公爵は何とか更生。けれどその息子がアルコールに依存した為、またまた例の執事と侍女(この二人は合同作業が多く、いつの間にか夫婦になっていた)に来て貰い、雪山に隔離して更生させた(酒断ちさせた)のだった。


 

 代々の公爵夫妻は思った。

「自分達には子供を育てる才能がない」と。その為に大金を積んで、件の執事と侍女を公爵邸で雇うことにしたのだ。彼らは教育が主となる為、本来の執事と侍女業務担当役なども、サポートの為に幾人か投入された。勿論当時の国王と王妃の、全面協力下のできごとである。



 それが生活の中に隠密が自然に馴染む、特殊状態になった今なのだ。当時使用人達の子供や孫達が、今の役職付きの使用人となり、公爵家族を守っているのだ。




 


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