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初めての討伐

僕の気配探知を僕はソナーと名付けました。

まんまだけど、その方がわかりやすいし。

「で、そのソナーだが、ヒオはほとんどの魔獣を知らないはずだが、色分けできていると言うのはどういう事だ?雪」

僕達はまた歩きながら会話を続けている。

「おそらくだが、ヒオに我の魔力が流れこんだ時に、我の持つ知識や情報も流れ込んだのだろう。今回はヒオが知りたいと願った事で我の知識が引き出されたのだろう」

「雪の知識、情報・・・」

「うむ、ただ、本人が意識していない事と、どれ程の情報が流れたのかわからぬ事・・・どれ程かは、これからのヒオ次第としか言えぬ」

「それでヒオに何か悪影響は?」

「ないであろうが、たまにこの魔法のように人としては突拍子もない事をあたりまえのようにやってしまう事がこれからもあるだろう」

「突拍子もないとは・・・確かにな」

ラクストとアレスが苦笑いをしながら僕を見る。

「ラクスト達が見ている気配とは違うって事?」

「あぁ、俺達は気配を感じているんだ。ヒオのように目で見えるわけではないな」

気配を感じる・・・

感じるとはどういう事なのか、まだよくわからないのだけど、僕のソナーとは違うって事はわかった。

「ソナーじやダメって事?」

しょんぼりなりながら聞いてみる。

すると笑いながらアレスが僕の顔を覗き込み

「全然ダメじゃないよ。目で見えるって凄いね。それにそれを他人に見せる事までできるのはもっと凄いよ。ただヒオ、それを見せるのは僕達チームだけにした方がいいね」

「そうだぞヒオ、俺達以外には見せるなよ」

「わかった・・・ねぇラクスト」

ソナーに目をやった僕はある事に気が付いていた。

「なんだ?」

「魔獣が何匹か纏まってくるよ?少し強いかも」

「何?」

「こっちからにゃ」

毛玉が少し小高い丘になって木のまばらに生えている林の方に視線を向ける。

「おー良くわかったな毛玉えらいぞ」

毛玉が自慢気に胸をはる。



アレスとラクストが前に進み、剣を抜く

「雪、ヒオと毛玉はまかせる」

「わかった」

雪が僕と毛玉を載せられる程に大きくなってくれて僕達は雪の背に座った。


暫くして林を抜けてグレイウルフの群れ20頭程があらわれて、体勢を低くし僕らの方を囲むように近寄ってきた。

この群れの中心には一際体の大きいグレイウルフがいてまるで指示を出しているようだった。

何匹かがアレス達を迂回して僕らの方に来ようとして動いたが、アレスとラクストがそれを許さず先手を打って動き出した。

一匹が飛びかかってくると後はひっきりなしに攻撃をしかけてくる。

「アレス、油断するな。こいつらは組んで襲ってくるぞ」

「はい」

そこからの2人は凄かった。

飛びかかってくるグレイウルフを斬ってはよけ、場合によってはそのウルフを次のウルフにぶつけて間合いを作って倒していく。

僕の生きていた前の世界では動物の死、それも血の飛び散るような戦いなど見ることはなかった。

その光景は確かにショッキングではあったけど、グレイウルフの顔があまりにも狂暴でそちらのインパクトの方が強かったのか、あまりショックは受けていないように思う。

1つは雪や毛玉の体温を感じていたからかもしれない。


戦いは20分程で終わった。

途中からはラクストがアレスに戦いかたを教えながらの討伐になった。

そして最後、ひときわ体の大きかったグレイウルフを斬り伏せて戦いは終わった。

アレスは少し肩で息をしていたがラクストはさすが息を乱す事なく剣を収めた。

「アレス、ご苦労さん」

「はい。ラクストありがとうございます」

アレスも少し落ち着いてきたようだ。

僕達もアレスとラクストの元にきた。

さすがに血の匂いが充満しており間近にみたグレイウルフの死体にひいてしまう。

「ヒオ、大丈夫か?無理はしない方がいいぞ」

「うん。でもこれからは僕も解体とか覚えていきたいし、頑張るんだ」

「そうか」

ラクストに頭をグリグリなでられた。


「さて、じゃあここからは解体だ。アレス頑張れるか?」

「はい。よろしくお願いします」


ラクストはアレスに1匹の解体を丁寧に教えていき、その後は2人で手分けをして解体していった。

クレイウルフは毛皮、牙、爪、そして肉、魔石か素材となるらしい。

僕も本当は毛皮からと思ったけれど流石に手が小さくて毛皮からはできなかった。

なのでラクストとアレスが剥いだ毛皮にクリーンをかけたり、大振りに切ってある肉をもう少しだけ小さくしてクリーンをかけて空間魔法に収納した。


戦いは20分程だったが、解体は2時間程かかった。

体の大きかったウルフからは大粒の魔石がとれた。

やはりリーダーたったようだ。


僕達が解体している間、雪と毛玉は2匹くっついて寝てた

「終わったか?」

「お腹すいたにゃー」

2匹とも大あくびしながら聞いてくる。

「もう、2匹とも、僕達こんなに頑張ったのに」

「我らも待ちくたびれたのだ」

「もう」

ブンブンしている僕に雪がクリーンをかけてくれて、ラクストとアレスにもかけてくれた。

血の匂いがついていたような気がしていたので、なんかさっぱりした。

実は雪が僕らの周りにドーム型に空間を囲ってくれていたので、血の匂いが外に広がる事なく解体をする事ができたのだ。

そうでないと血の匂いに他の魔獣が寄ってくるんだって。

確かにそうだよね。

「さて、さすがにこの地でこのまま過ごすのも憚られる。ちょっと移動しよう」

雪はそう言うと身体をぐっとのぱし歩きだした。


そして暫く歩き、開けた草原の大木の下にきて足を止める

「今日はこの場で休むとしよう」

「休む?」

「そうだぞ、今日はここで野営だ」

「やった。初めての野営だ」


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