お留守番2
あの後毛玉がガラス状の石に火魔法をかけてくれて僕の石達はみなさらにキラキラになりました。
その後はお昼になったので、アレスと毛玉と一緒にお外にご飯を食べに出かけた。
夜もドワーフさん達が沢山店内にいるけど、この時間でも沢山のドワーフさん達が昼間からお酒を飲んでいます。
僕達は店内には入らす、店頭で出されている食べ物をみながら僕は焼いたお肉を挟んで食べるパンを選び(お店のおじさんにお願いしてお肉を小さく刻んで貰いました)
毛玉は固まり肉を2つお皿に入れて貰って、アレスは野菜と焼いた鶏肉みたいなのを挟んだパンを手に外のテーブルにつきました。飲み物はアレスがまとめて買ってきた。僕と毛玉はミルクです。
「アレスこのお肉を挟んで食べるパン美味しいね」
「そうだね。良かったね小さく刻んでくれて」
「うん、おじさん、優しかった」
「そうだね。毛玉も美味しいかい?」
「にゃ」
毛玉は1鳴きで返事をし、がつがつと食べている。
アレスがそっと毛玉をなでて自分の食事を続ける。
ご飯を食べ終わった僕達は、またあの大きな栗のような串焼きをかってお部屋に戻りました。
お昼から僕はまた石作りをします。
目標はお花の形。
でも、何度やっても何度やっても、お花の形にならなくて、ズーンと落ち込んでいると、アレスが話しかけてきた。
「ヒオ、たくさん頑張ってるね、でも一度違う物を作ってみたらどうかな?」
「違う物?」
「そう、きっとまだお花は難しいんだよ。だから、他の物で練習していって、たくさん練習してからお花は挑戦したら?」
「う・・・ん」
「例えば、そうだな今は丸も三角も星も他の物も一塊だろう?」
「うん」
「だったら、真ん中を抜いて、丸だったらリング状にするとか。他の形も枠だけ作るようにするとか、もちろん割れやすいから強く硬く作らないといけないね。どう?」
「やるっ。ありがとうアレス」
僕の返事にアレスがニッコリと笑い、頭をなでてくれた。
僕はムンと拳をにぎり新しい目標にやる気満々です。
アレスに言われて新しい形に挑戦します。
まず丸から。最初はいつもと同じように固まりの丸、ここからペタンコにして・・・
真ん中をないようにするって・・・
ドーナツみたいに抜いてみる?
・・・抜く形がないのにどうやって抜く?
形をイメージして・・・
ダメだ~グニャリとなってしまう。
何度やっても形がまとまらない。
少しうまく抜けたように見えても片側が切れてしまったり・・・
どうする。どうやって作る。
僕はもう一度、考えてみようと腕をくんで首を傾げ、うんうんとうなる。
毛玉も僕の横にきて首を傾げる。
「難しいねー」
「にゃ」
毛玉はそう返事をしてくれたのに、暫くすると僕の失敗して転がっている今までの石をちょいちょいと触っていたかと思ったら、急に強く転がしてダーと走ってたまを取り出してしまった。
一緒に考えてくれるんじゃないんだね。もう。
んー抜くんじゃないなら、どうしようかな?
・・・細い棒状の物を作って
ムムム、これを丸く、丸く。
あっこれでいけるかも。
僕は棒を丸くしていき最後は端と端をくっつけて。
・・・できたかも。まだかなり大きくて大人の腕輪ほどの大きさだけれど。
これを小さく小さく指輪ぐらいにしていきたいけれど、細く小さくする魔法の制御は難しくて太さが均一にならなかったり、意図せずに急に捻れてしまったり。
硬くしようと思うとヒビが入ってしまったり。
途中で毛玉がきて僕の作ったリングに小さく炎をかけたら消えてなくなったり。
毛玉の魔法が強くて消えてしまったみたい。
「毛玉、ダメだよ。今までの石とは違ってほそいんだから毛玉も火力を調節しないと」
「・・・ごめんにゃさい」
毛玉もしゅんとする。
ここからは僕が失敗しては転がしていく石に毛玉が炎を調節しながらかけて消し炭にしたら、消滅したり。
「君達は本当に凄いね」
ふいに声をかけられて僕と毛玉はビクッっとする。
毛玉なんか毛を逆立てて1メルほど飛び上がった。
「こめんごめん。そんなにビックリするとは思わなかったよ」
アレスが苦笑いしながら毛玉の逆立った毛を撫でている。
「でもそろそろ魔法の練習は辞めにして、夜のご飯に行こうか?」
「えっ」
本当だ。もう外は夕暮れになっている。
僕と毛玉は顔を見合わせて一度揃ってため息をついて、それぞれに伸びをした。
「こんなに沢山の時間、魔法の練習をしても魔力切れしないなんて、途方もないね」
「魔力切?」
「そう、普通、人はこれだけの時間、魔力を使うと魔力切れをおこすかな」
「魔力が切れるんだね。僕は切れたことないよ」
「にゃ」
「毛玉もないって」
「だから2人は凄いねって言ったのさ」
「そっか」
なんか嬉しくなって毛玉と胸をはった。
アレスはフフフと笑うと
「僕も少し火魔法が使えるけど・・・戦いに使えるほどの炎は出ないからな・・・」
「アレス?アレスも練習しよう」
「練習?練習でどうにかなるのかな?」
「えっ、だって雪が魔法はイメージだって。炎が大きくなるイメージをすればいいんじゃないの?」
僕は毛玉を見ながら聞いてみる。
「そうにゃ、大きな火ーって思うと大きな火になるにょ」
「大きな火」
「強い火って思うと強い火になるによの」
「強い火」
アレスが毛玉の言葉を繰り返して考え込み、急に立ち上がると外に出た。
そして、手の上に炎を出した。
「アレス、大きい火だよ」
「大きい火」
そのアレスの呟きに毛玉が横で真上に向かって大きな火を口から吹き出した。
「これが大きい火にゃ」
アレスは今の毛玉の炎を思い出すように目を閉じて
「ファイヤ」
と声に出した。
すると今まで手の上にあった炎が倍ぐらいの大きさになり手の上で揺らめいた。
「炎が大きくなった」
アレスが呟く。
「アレス、どう?」
「うん、少し大きくなったようだ。ありがとう、これからは僕も火魔法の練習をしてみる。今までは生活魔法の火魔法しか使えないと勝手に思っていて、練習はしていなかったからね。毛玉、これから僕に火魔法を教えてくれるかい?」
「いいにゃ、教えてあけるにゃ」
「よろしく頼むね」
「にゃ」
「さて、本当はもっと練習をしたい所だけれども、あまり遅くなるよりは夕飯を食べに行こうか」
「「ご飯」」
「お腹空いた。早く行こう、今日も美味しいご飯を沢山食べよう」
「食べるにゃ」




