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お留守番です

この街に入って4日目

昨日も街に行って魔道具をいろいろみたけど、僕や毛玉、雪は大抵の魔法が使えるし、ラクストやアレスも生活魔法は使えるので、なくて冒険に困るかもって物があまりなくて・・・魔道具って魔法が使えない人達の便利なツールって意味合いも強いので。

なので昨日はお買い物してない。


朝起きて、ラクストが今日はどうするって聞いてきた。

僕はうーんって考えて

「今日は僕はお留守番する」

「お留守番?出かけないのか?」

「うん。今日はお部屋でお星さまやハートとか作る練習する。その後はね少し頑張ってお花とか作ってみる」

「どういう事だ?」

不思議そうにするラクストとアレスに僕は今までに魔法の練習で作った星やハート、三角とかを見せた。

「これはねー僕が雪に土魔法を教えて貰って、その力を制御する練習のために手の中に出現させて作った物なの。これをもうちよっと精密に力を制御したらお花とかも作れるかなって思うんだ」

「・・・」

「たから今日は魔法の練習する」

「・・・あー、まぁなんだ、それって土魔法なのか?」

「えっ、土魔法だよ」

「そうなんだね」

アレスもラクストもちょっと困ったような顔をしているけど、とうしてだろう?

そう言えば最初、雪も苦笑いしてたっけ?

不思議だね。土魔法でできたのにね。

アレス、ラクストに僕までがお互いに不思議そうな顔をしていると毛玉が呆れたようにフンと鼻息を吐いて、くるくると自分のクッションの上で回ると身体に顔を埋めて寝てしまいました。

前から僕がそうやって物を作っていたのを知っていたので何を今さらってね。

でもアレスとラクストも今までにも僕がこれを持ってるの見たはずなんだけど・・・

僕が魔法で作ったとは思ってなかったって事なのかな?

夜とかに魔法の練習で火は部屋でできないから風か土、光の練習はしていたのにね。

水魔法はお風呂に入っている時に練習するの。

風は毛玉と一緒にお風呂上がりに。

ドライヤーって言いながら風ピューって。

光もお風呂あがりにお洋服にクリーンをかけるよ。お洗濯のかわり。

そして土魔法はお部屋の床の上に座っていつも手の中でハートや星を生成してた。

この頃は形も立体的になってきたし、大きさも自在に変えられるようになってきた。

だから、もう少し形を複雑にして生成できるようになりたいなって思ってる。

今日はそんな練習をお部屋でしようかなって。

そうラクストに話すと、

「ラクスト、では僕も今日は部屋で本でも読もうと思います。ラクストたまには1人でゆっくりしてきては?」

「いいのか?」

「もちろんです。僕も連日出かけていましたので荷物の整理もしたいですから。ヒオ、今日は僕と一緒にお留守番しようね」

「うん」

「わかった。じゃあアレス頼むな」

「はい」

ラクストはこの街にいる友人に暫く旅というか冒険に出る事を伝えに行くんだって。

長い間街を離れる時には伝えておかないと心配されてしまうし、何かあった時にすぐに対応できなかったりするから、ある程度の行き先は友人には伝えて行くんだって。

魔獣もいるし、戦争だってあるし、盗賊だっている世界だからって。

ちゃんと先々から連絡したりもするんだって、今この辺りにいるよって。

僕がいた世界よりもずっと命の危険のある世界なんだよね、この世界は。



アレスが僕達の部屋にきて僕達のお留守番の始まり。

僕はいつものように指先に意識を集中して作りたい形をイメージする。

まずは綺麗なまん丸。最初に作ったのは少しがさがさした手触りが残るけど丸い形。

次はまん丸でがさがさをなくしていってツルツルに、さらに次にはツルツルをピカピカのガラスのように、そうビー玉みたいにね。

この頃そこまではできるようになった。

次はビー玉みたいになった石を本当のビー玉みたいに土の色から、色んなビー玉の色になるように今は練習中。

なかなか難しくて、最初の土とは違って、火山灰を集めて固めるかんじ。

透明にするのはまだまだだけれど、ビー玉のように色が混在したような物なら、どうにかできるようになってきていると思う。

そして、ここまでできたら次はハート。

ハートも丸い石と同じように、がさがさの物からピカピカのビー玉まで意識を集中して。

この頃はハートもいろんか形や厚さ色ができるまでになってきている。

土のハートもガラスのハートもどちらもコロンとして可愛んだよ。


さてと僕は1つ息をつき身体の緊張をといた。

すると視線を感じて顔を上げるとアレスと目があった。

「アレス?」

「・・・ヒオ、聞いてもいいかい?」

「なーに?」

アレスはソファーから僕の横に降りてきて座った。

「最初のこの丸い石は土から作った食器と似たような手触りなんだね。次の奴は表面がガラス状になってる。そして、最後の奴はガラスだね・・・触っても?」

「うん」

アレスは1つづつ手にとりしげしげと見つめた。

「これは意識して土を変えているの?」

「そう!最初はね、この土のみたいな奴しかできなかったの。でもこれがツルツルになったらいいのにって思って触っていたら、だんだんと表面に土じゃない砂?みたいなのがついてるようになって、じゃあって思ってその砂を火山灰みたいなのにできないかなって思って」

「火山灰・・・」

「うん、火山灰にはガラスの粒子かかなら含まれているからね」

「そうだね・・・」

全てを手にアレスが何故か疲れたようにため息をついた。そして、小さな声で呟く。

「よくもまぁ、そんな事を思いついたね。というか、そんな素材を選んで出すなんて事ができるものなのか?いや、できないだろう」

できないの?でも僕できたけど。

それに綺麗だからいいんじゃないかな?

僕はコロコロと転がっている石達を手にしながらニコニコとする。

可愛のも好き、綺麗なのも好き。

ママにいつも作ってたアクセサリーはビーズだったけど、いつも作るのが楽しくて、ママか喜んでくれるのが嬉しくて・・・

まだあそこまで小さい物は作れないけれど、作れたらママに作っていたようなアクセサリーが作りたい。

僕の今の目標はそこだ。


「ヒオは凄いね」

アレスがニッコリと笑いながら頭を撫でてくれた。

すると、それまで自分のクッションで寝ていた毛玉が急に起き出してきて、自分も撫でてとばかりにアレスに頭をグリグリと擦り付けた後、そこに転がっていたビー玉を器用に両手で掬い上げて、カッと口から火の玉を出した。

僕とアレスが突然の事にビックリしていると、毛玉は満足したようにビー玉を落とした。


「わっ毛玉凄い、色が変わったよ。それに一回り小さく固くなったね。これなら落としても割れにくいね」

僕がそう言うと毛玉が自慢気に胸をはり

「そうにゃ、毛玉が火魔法で固めたのにゃ」

「固めた?」

「そうにゃ、ガラスは熱を加えて固めると溶けてよく固まるにゃ」

「そうか、ありがとう毛玉。毛玉のおかげで色の発色が良くなってさらに綺麗になったし、固くなったね」

「そうにゃ、これからも気が向いたら手伝ってやるのにゃ」

「うん。よろしくね」

僕と毛玉が盛り上がっている横で、アレスが床に手をつきうつむいている。

「また1つ、規格外な物が・・・僕大丈夫かな?」


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