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ケガの動物?

その日は珍しくママが慌てて帰ってきた。

「ヒオ、ヒオ」

部屋に入ってくるなり小さな声で私を呼び、近づいた私にママが腕の中の物を差し出す。

そのママの腕の中にあったのは赤黒く変色した白い固まり

とっさに受け取ってしまったその固まりは小さく息ずいていた。

あまりにも、か弱く儚げな小さな命

「この子どうしたの?」

「そこの路地に倒れてたの、ほっとくと死にそうだし。でも病院に連れて行くお金はないから・・・連れてきちゃった。ちょっと何か薬、買ってくるね」

「・・・うん」

ママは大きい音をたてないように、そっと出ていった


「どうしよう」

ひとまずその辺りにあったプラスチックの箱にタオルを敷き、そっと寝かせた

まずケガの状態を確認する

ケガは左頬に何かにひっかかれたような3本の不揃いな長さの傷、そして右腕にも腫れがみられた。

他は小さな傷はあるものの大丈夫のようでひとまず安堵した

「良かった、お腹とか怪我してたら私には何もしてあげられないからね。ママが帰ってくるまでにお顔の傷の周り綺麗にした方がいいよね」

どうしよう・・・

「あっ、そうだタブレットで調べてみよう」

えっと・・・動物、ケガ、綺麗にする、毛があるっと、

検索すると最初にすぐに病院に連れて行きましょうって出る

そうだよね、それは分かってるんだけど無理だから

病院に行けない、応急処置って検索

まずケガの状態を見て、毛を刈れるようなら切った方がいいみたい、それから出来る範囲で綺麗に洗う、水でいいのかな?水しか今はないし・・・

消毒して、舐めたりしないように患部を保護して・・・


よし、まずは毛をどうにかしなきゃ

「ごめんね、少しケガの場所を触るね」

話しかけながら少しづつ毛を避けていくとケガが露になる。

良かった、まだあまり時間が経ってないのか傷の周りの毛が固まってない、これなら少しずつでもハサミで切れるかもしれない

ママが私の髪を切ってくれる時に使うハサミを洗面器に入れたお湯に浸けて側に持ってきた。

「今からケガの周りの毛を切るからね、危ないからじっとしててね」

ぐったりしているから聴こえてないかもしれないけど声をかけると少しずつ手にとり切っていく

傷は3本あるけど酷いのは真ん中の1本で後は外側の1本が1cmぐらい、鼻の近くの傷は血は出ているけど大したことなさそうだった。

「君は犬でいいんだよね?私は動物を直接見た事ないから詳しい事は良くわからないけど、仔犬なの?体は小さいよね、ママとかはどうしたの?

いないから怪我したのかな~?脇の辺りに黒い毛が少しあるんだね」なんて話しかけていたら私のママが帰ってきた。

「サオ、まだ生きてる?とりあえず消毒液と怪我用の塗り薬と包帯とか冷え○タとか買ってきたよ」

「うん、頑張って生きてるよ、ママありがとう」

「そう、良かった、サオ、ママ今からまた出かけなきゃいけないんたけと」

「うん、大丈夫、出来るところまでやってみる、ママも気を付けて行ってね」

ママはいつも夕方前に出かけて夜に一度帰って来てくれるの

お仕事は夜のお仕事、夕方前から準備に行って夜にお化粧して出かけて行くの

ママは私の自慢、だってとっても綺麗、いい匂いがするの、でも私は香水付ける前のママの匂いの方が好きかな。

「ありがとう、サオ愛してるわ、行ってきます」

「行ってらっしゃい」

ママを玄関前でそっと見送り、仔犬の元に戻る。


子犬はまだ横たわったままで動かない。私は治療の為に

もう一つ洗面器を準備して熱つめのお湯を入れる。

「じゃあ今から傷を洗うからね、痛いかもしれないけど我慢してね」

ガーゼをお湯に浸けて傷の汚れにあてて口に入らないように気を付けながら洗っていく

少し痛むのかグーって声が聞こえる

「ごめんね、我慢してね」

血の汚れを洗い流していくと酷い一本の傷はとっても深く流しても流しても血が出てくる

周りの汚れがあらかたとれると、消毒液の容器を準備した

「じゃあ、次は本当に痛いよ、でも消毒しないと毒が身体に入っていけないらしいんだ、だから我慢我慢ね」

慰めるようにそっとなでてあげる


「よし、いくよ」

ガーゼにたっぷりの消毒液を染み込ませて傷の上から絞るようにかけていく、するといきなりだった。

「痛っ」

口に入らないようにしていた方の手を噛まれたのだ

「いいよ、噛んでいても、頑張って消毒しようね」

もう一度落ち着かせるように声をかけてから、手を噛まれたまま治療を続ける

かなり痛むのか時折噛む力が強くなる、そんな時仄かに噛まれている場所が熱を持ち光が溢れたような気がしたが、なんだろうとは思ったけれと、それ以外何という事もなかったので治療を続ける

やっと傷周りが綺麗になり、小さい傷の方には軟膏も塗っておいた

大きい傷は軟膏をぬるのはまだ早いような気がて・・・


腫れた腕の方は骨は折れてなさそうだったので氷を袋に入れてハンカチに包み腕にのせた

冷え○タとかは成分とかが動物にはいけないかもしれないって書いてあるものもあって・・・

治療が終わり、仔犬は浅い息を繰り返しながらも少し身体の力を抜いて横になっているような気がした

「良く、頑張ったね」

「まだ安心は出来ないけど私も横にいるからね」

そう声をかけながら、他に傷や腫れがないか全体のチェックをもう一度始めた

さっきもしたけと汚れもひどかったからね

新しくお湯を変えてきて全体を拭きながら見ていく


背中側とかは大丈夫そう、お腹側はどうだろうと思い手を這わす。

脇の黒い毛の所にくると手触りか少し違う、あれって思い、もう少し詳しくみようと毛を掻き分けるようにした時だった

「えっ、動いた?」

そう黒い毛が少し動いたように見えたのだ

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