ショック
その翌日ラクストは朝、お宿にはこなかったが、その代わりにギルドからスタッフの人が迎えにきて僕らはギルドに向かった。
そしてギルドに着くと、この前通された部屋に雪が先に呼ばれた。
その後、ギルドマスターが顔を出しアレスと僕、毛玉が呼ばれて部屋に入る。
中にはラクストが座っており(何故か焦ったような、やってしまったというような顔をしていた)僕達もソファーを奨められた。
「さて、アレス殿下、ヒオ、今日ここに呼んだのは此方から、そしてラクストから提案があります。フェンリルである雪様には今、話しをし了解を得ました」
ギルドマスターはアレスと雪の事知ってるみたいです。
そう、そしてラクストも・・・
アレスもオヤッと言う顔はしたがそのままギルマスの提案を聞く。
「アレス殿下、ヒオ」
「どうぞアレスで」
「・・・わかった。コホン・・・アレス、ヒオそして、毛玉、お前達の旅たが、俺が見ていても、そして、ラクストが見ても、あまりにも不安要素が多すぎる。雪様がいる為よほどの事がないかぎり大事にはならないだろう。だが旅とはいえお前達は初心者すぎる。雪様もお前達の命は守ってやれても、それ以外の街中での事や人との交渉などは人の助けがあった方が良いだろうと・・・ちょうどそこにラクストからお前達のパーティーに加わりたいと話しがあった」
「本当ですか?」
アレスが嬉しそうにラクストを見る
「あーまぁ、服は持ってない、なんなら靴も持ってない、防具もない、食事も作れない、それでどうやって安心して送り出せっていうんだよって思って」
ラクストがボソボソと言う
さらに小さい声で
「フェンリルとか殿下とか知ってたら、もうちょっと考えたよ」
とかブツブツ言ってる。
「まぁ、そういう訳でフェンリル様にも今、許可を貰ってお前達のパーティーにラクストが加わる事となった。あー良かった、良かった」
ギルマス満面の笑顔です。
「ラクスト、一緒に行ってくれるの」
僕が上目遣いに聞くと
「そうだよ、お前達だけで旅に出したら俺は後悔で眠れなくなるんだよ」
「ラクスト、僕凄い嬉しい」
そう大きな声で言って抱きついた僕を受け止めラクストが諦めたような顔をした後、照れ臭そうに笑い、俺も楽しみだって笑ってくれた。
「あーそうだ、ラクストお前、今日からAランクだからな」
肩の荷が降りたという顔をしてソファーに凭れていたギルマスが不意にラクストに向かってそう言った。
「はっ、なんで」
「とっくにAランクでもおかしくなかったんだが、お前、昇級申請してなかったし相棒は引退しで、そのままになってたんだがな、今回この旅に加わるって事でAランクの方が都合がいいんだよ」
「なんで」
「まずAランク以上だけが使える連絡手段が使えるようになる。そらから雪様だ。雪様はこの地の見廻りを兼ねた旅になる。その間には普段は人は入っていけない場所にも行く。そして、その地の魔獣も狩るだろうし、普段も強い魔獣を当たり前に狩るだろう。それなのにB級のお前とC級のアレス、見習いのヒオだけでは獲物が釣り合わないんだよ。雪様は普段はホワイトウルフとしてヒオの側にいる事にするそうだ、A級ならホワイトウルフと連携して狩ったとしても、まぁ納得するだろう。お前はAランクになんかなって街に入る度に貴族や豪商から呼ばれて出向かなきゃいけないのが面倒くさいんだろうがな」
「ちっ、それがわかってて」
「諦めろ」
ギルマスがとっても悪い顔をして笑ってます。
そんな2人の会話中も僕は嬉しくてラクストに抱きついていました。
僕達は人が3人と雪と毛玉のパーティーになりました。
昨日しょんぼりした僕だったけど、楽しみでニコニコです。
その後、冒険者ギルドでラクストも含めたパーティーとして登録する事になった。
ちゃんとパーティーとして登録すると依頼を受けて達成するとパーティーとしても評価が付くんだって。
僕達のパーティーはラクストがAランク、アレスがCランクなので評価としてはBランク扱いとなるみたい、表向きは。
でも実際にはフェンリルである雪がいるので他の街の冒険者ギルド内で共有して達成できなくてそのままになっている魔獣の討伐などもこれからは受けていくんだって。
それをギルドで受けるのがラクストになるみたい。
そして、その時にアレスの事や僕達の事を王室に報告するんだって。
王様は大丈夫って言っていても他の人は心配するからって。そうだよねアレスは王子様だもんね。
その通信機器を使う為にラクストがAランクになったんだってー
そして最後に一番大事な事が残ってました。
そう僕達のパーティー名
パーティー名がいるんだって。
雪やアレス、ラクスト、毛玉を見たけど皆僕の方を見てる。
そして雪が笑いながら
「ヒオ、お前の好きな名前にすれば良い。なんでも良いのだ我らを識別する為の名前だ」
といい、他のメンバーもそれぞれ頷いた。
どうしよう、パーティー名かー
僕はここに来た日からの日々を思い出し、一番目に、記憶に残った物が何かを考えてみる。
そして・・・
「「青い雲」がいい」
「青い雲?空ではなく?」
ラクストが不思議そうに聞く
「そう、僕がここに来て最初に見上げた空に、空の青を映したような青い雲があるように感じたの、だから青い雲」
「そうか、では青い雲としよう。ギルマスよろしく頼む」
「わかった」
それだけ言うとギルマスは席をたち部屋の外に出ていった。
今日から僕らは
「青い雲」です。




