異端教室

「力を捨てても、世界は変わらなかった。」

異能を持つ者“異能族”と、持たぬ者“ノーマン”。かつて人々は共に暮らしていた。

だが、新たな宗教と権力への恐れから、ノーマンたちは異能族を迫害し始める。
異能族の長は争いを終わらせるため、自らの命と引き換えに異能を封じた――

……それから約100年。

ノーマンの名家に生まれながら、異能を持って生まれた少年ノア・エリオットは、
両親に捨てられ、ある老人に拾われて育てられる。

「異能がバレたら、死ぬ」――そんな世界で、ノアは自分の正体を隠し、
エリートだけが通う名門学園へと入学する。

そこで出会うのは、
・世間知らずの王国の令嬢リリカ・フローレ
・海の街の漁業商会の跡取り、陽気な少年レン・グレイス

そして、ノアに静かに迫る一人の男――異能狩りの学生エージェント、ノエル・ドレイク。

学園生活の裏で進行する異能狩りの陰謀。
巻き起こる事件、交錯する過去、蘇る前世の記憶。

ノアは知る。

自分こそが、かつて異能を封じた「最後の異能族の長」の生まれ変わりであることを。

――世界を変える鍵は、異能か、それとも意志か。

これは、力を失った世界で「平和の本当の意味」を探す少年の物語。