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能力の判明

 体勢を崩しかけたディアンは咄嗟に鎌を地面に突き立て体を支える。

 一体どこから飛んできたのか。

 周囲に誰かが潜んでいる様子もなく、ディリックの従者が何かした様子もない。

 考えられるとすれば、それは―――


「これがアイツの能力か」


 金属を操る能力かポルターガイストの類いの能力。

 それがディアンの見立てだ。

 奇跡的に心臓や肺には傷はいっていない。

 操れる総数に限りがあるのかは分からない。

 ただ現時点で言える事はディリックが殺しを楽しむ変態でなければ、早々にやられていたという事だ。

 そうなれば自分だけでなくアリスも死んでしまうというのに、殺しを選択肢から外して戦っていた。

 ディアンは自身の甘えた行動を恥じた。

 例え相手に罪のない人間がいようと、こちらにも守るべきものがある事。

 時には選択を迫られる事があると。

 守るべきはアリスの命。そして連結する自身の命なのだと、ディアンは改めて理解した。


「ッ……!」


 ディアンは深々と刺さったナイフを抜き捨てると、ある事に気が付いた。


「何だ、この紋様は」


 左肩の斬られた箇所の近くで血が滲んでおりハッキリとは見えないが、赤い花の様な紋様が服に浮かんでいる。


「どうした!?怖じ気ついちまったかぁ!?」

「バカ言え。キサマを殺す覚悟が出来ただけだ」

「ハハハハハ!そりゃあいいぜ!ようやく本番が始まるって訳だ!」


 能力の詳細は分からない。

 だが予測は立てられた。後は証明するだけだ。

 ディアンは腕を振り、垂れる血を棘にしてディリックに飛ばす。


「また同じ事の繰り返しか!?」


 軽々とかわすディリックにディアンは棘を飛ばし続ける。


「いいぜ乗ってやるよ!」


 痺れをきらしたディリックもナイフを投げて応戦を開始する。

 ディアンも弾き続け、お互いの攻撃が当たらない状況が続く。

 しかし先程と同じではない。

 移動し攻撃を続けるなかでディアンは気が付いた事があった。


「どうした、その程度ではオレ様は殺せないぞ!」


 今まで距離をとり遠距離攻撃に徹していたが、突然ディアンはディリックとの距離を詰めにかかる。


「安い挑発だ。だが乗ってやる!」


 ディリックもディアンの行動と発言から何かあるという事は予想出来ていた。

 だがしかし、戦いを、殺しを楽しむ性格が、それを見たいと思わずにはいられなかった。

 ディリックは一本のナイフを残し、手持ちのナイフを全てディアン目掛けて投げ付ける。

 あるナイフは曲線を描き、また別のナイフは直線でディアンを突き刺さんと向かっていく。

 ディアンは防ぐ素振りすらない。

 そしてそのまま大量のナイフが突き刺さった―――かに見えたが―――

 ナイフが貫いたのはディアンの着ていた上着だけだった。

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