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鎌とナイフの激突

 ディリックは一気に懐へ潜り込む。

 そして順手のまま、ディアンの喉元にナイフを突き刺すが、ディアンは間一髪の所で柄でナイフを受け止める。


「キサマは契約解除の方法を知っているか」


 ディアンは均衡状態のまま問う。


「んな事、今関係ねぇだろうがよ!」

「関係…ある!」


 ディアンは力を振り絞り、ディリックを押し返す。

 ディリックは押し返されるとわざとらしく「おっとっと」とバランスを取るふりをする。

 そして構えを解き、腰に手を当てて、ヒラヒラとナイフを振りながら喋る。


「契約解除の方法は知らねぇな。リーヴァントの他の奴らもそうだ。人間を支配する側に立とうとしる奴らだぜ?そんなもん興味あるわけねぇよなぁ」

「後ろの少女はキサマと契約しているんじゃないのか」

「そうだ。アイツはオレの道具として生きる事を選んだ。それだけだ。テメェがどうこう言う資格なんてねぇよ」

「クズが…」


 主人と従者は一蓮托生。故に自分勝手な行動は慎むべきだ。

 だがディリックはそんな事、一切気にしていない。

 それどころか、自分から嬉々として死地に飛び込む。

 根本の考えが違う。

 殺しの中でしか生きられないディリックにとっては、従者は自身を強化する為のパーツでしかない。より戦いを楽しむ為の道具でしかないのだ。

 故に側に置けど気遣う事はない。


「キサマは契約主に相応しくない。手足を切り落として管理してやる」

「傲慢だ!だが良い!楽しめそうだ!」


 ディリックはもう一本ナイフを取り出すと地面を深く蹴り、再度懐へと潜り込む。

 足元から崩していくつもりか、低い姿勢で突っ込んできたディリックだったが、ディアンは焦ることなくディリックに合わせて鎌を地面に滑らせ斬り上げた。

 鎌がディリックの眼前を捕らえる。

 しかし、ディリックは二本のナイフで受け止めると、その勢いを利用して速度を増してディアンの頭上を通り越す。


「くっ…」


 ディアンの両肩から血が噴き出す。

 ディリックは去り際にディアンを裂いていたのだ。

 そしてディリックの攻撃はまだ止まらない。

 着地すると、すぐさま追撃を加えようとする。

 しかし、ディアンも身を翻し鎌で迎え撃つ。


「やるじゃねぇか」


 ディリックのナイフを弾き飛ばすと、ディアンは鎌を振り下ろす。

 そしてその鎌は、武器を失い無防備になったディリックの体を大きく裂き、ディリックの体からは血が噴き出すのだった。


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