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狂気の吸血鬼との邂逅①

 シグマとの接触から一ヶ月あまりが過ぎた。

 ディアンとエルドラは各々警戒して過ごしていたが、何も起きる事はなく平穏な日々が続いている。

 気を緩めたつもりはない。

 しかし、一ヶ月という月日は多少なりとも自身でも気が付かないレベルで警戒が薄れてしまうものだ。

 リーヴァントはその時を待っていた。


 学校終わり、ここ一ヶ月の習慣でディアンが迎えに来ていた。


「これいつまで続くのよ」


 慣れはしたがそろそろ億劫になってきている。

 女子達も未だに黄色い声をあげており、ディアンは今や学校内ではちょっとした有名人だ。

 その状況にディアンも思うところはあった。


「ここまで動きがないのは逆に不自然だ。こちらから手出ししなければ何もするつもりがないのか、それとも」


 こちらが警戒を解く時を待っているのか。

 大量のヨグドスを従え、こちらを始末しようとしたにも関わらずエルドラの方にも何も動きがないのは怪しく、諦めたとは到底考えにくい。


「まぁいいや、行こ」


 考えたところでこの場で答えが出る訳がない。

 アリスは先に歩き出していく。



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