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徘徊変態カエルを助けたら実は天界の王子様でした  作者: えびす


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13.公彦は学園の生徒になる

「聖麟会の事務室に行けば全生徒のデータベースがあるから、それでまず葵って娘の顔を確認するよ」


「おぉ、頼りになるじゃないか将兼、仙千代!」


公彦は両腕で二人の肩を組んでワイワイと飛び跳ねた。


「な、なんだよ、暑苦しいな···!」


「······」


三人が事務室の扉を開くと中には威がいた。

威は帰る前に事務室にカバンを取りに来ていた。


「おー、威、今日はもう照華様の手伝いは終わったのか?」


「あぁ、これから帰宅する所だよ」


「そうなんだ、お疲れー」


帰ろうと扉に向った威は、将兼の後ろの公彦見ると首を傾げた。


「ん? 君は見覚えのない顔だな、名前と生徒番号を聞かせてもらってもいいかな?」


「な、何言ってんだよ、こいつは前からいたよ···なぁ仙千代!」


「あぁ···、彼はここの生徒だ···」


「そんなはずはない、俺は全生徒の顔と名前と誕生日と生徒番号を記憶しているんだ」


「もう帰るんだから、いいだろ、明日また聞けよ」


「いや今日、彼の名前と生徒番号を知りたいんだ」


「いやいやいいだろぉ、お前は聖麟会の業務を頑張り過ぎだよ···!」


「まさか部外者を学園内に入れているのか? 規則違反だ」


「ちっ! もういい、一旦逃げよう···!!」


「おい、待て」


将兼と仙千代は公彦の腕を引っ張って外へと走り出した。


「威は決まり事に凄くうるさいんだ、あと仙千代の予知夢も信じない」


三人は隠れる場所を探して行き惑っていたが、気が付けば周囲を警備員に取り囲まれていた。

そしてその後方から威が中指で眼鏡を上げながら現れた。


「俺から逃げられる訳ないじゃないか、バカだな」


「クソっ、こうなったら、俺達が警備員を抑えてる隙に公彦はテニスコートのフェンスから逃げてくれ!」


「いや、もういい···」


公彦は両手を挙げて投降のポーズを取った。


「お、おい···」


「公彦······」


「二人とも礼を言うぞ、

 さて威とやら、私を捕まえる前にデータベースの照会だけ頼めるか、私はここの生徒なんだ」


「別に構わないが、何度も言うように俺は全生徒の情報を暗記しているんだ、その中に君はいないのさ」


威はタブレットを取り出すとカメラを公彦に向けた。


―――よし、ここだ···!


(天界の奇跡!俺をこの学園の生徒にしろ!!!)



顔認証完了 氏名 天界公彦 番号0000000

      生年月日 00年00月00日



「なんだと!?本当に学園の生徒だったのか、ならなぜ逃げたんだ、それに俺の記憶が間違っていたというのか···」


威はキャラに似合わず取り乱した。


「えぇ···!? ここの生徒だったの公彦?」


「一体どういう事なんだ······公彦」


「どうやら疑いも晴れたようだし、私はトイレに行ってくるぞ――!!」


―――もう直にカエルに変身してしまう、その前に何処か隠れる場所を探さねば···!!




✶✶✶




葵を問い詰めていた照華の元に突然着信が入った。


「はい―――、何ですって? 学園内をカエルのマスクを被った変質者が徘徊している? そんな事は前代未聞ですね、すぐに捕まえてください」



―――えぇ!!?



葵は紅茶を吹き出しそうになった。


「――という訳で楽しいお茶会もお開きよ、あなたもすぐに帰宅した方がいいわ、葵、気を付けてね」


「う、うん···」



―――公彦、何で学園にいるの···?

   とにかくまた私が助けなきゃ



葵は照華と別れ役員室から出ると学園のどこかにいる公彦を探し始めた。


(こういう時は悲鳴が上がってるところに行けばいいんだ)


葵は開けた中庭に行って耳を澄ますと、令嬢達の叫び声が聞こえる方向を割り出した。


「よし、あっち···!」


葵はその方向へと走り出した。



その頃、公彦は八方塞がりに追い込まれていた。初めトイレに逃げ込もうとしたが中に先客がおり、仕方なく他を探そうとしたがその途上で令嬢生徒達に叫ばれ、気が付けば警備員に追い立てられる状況に陥っていた。



―――クソっ、もうこうなったら捕まるのを覚悟で強行突破するしかないな···テニスコートまで全力疾走だ···!

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