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木曜日に生まれた子

作者: くろたえ

武 頼庵(藤谷 K介)様企画「月とのお話し企画」参加作品です。


お母さんがある日言った

木曜日の子は遠くへ行くのよ

それは何?

何かの占いなのかしら

お母さんはうふふと笑った

遠くってどこかしら

電車を乗り継いでいくデパートや水族館?

新幹線に乗るお婆ちゃんち?


お母さんは歌った


月曜日生まれの子は美しいお顔

火曜日生まれの子は気品にあふれ

水曜日生まれの子は悲しみがいっぱい

木曜日生まれの子は遠くに行く

金曜日生まれの子は愛し愛され

土曜日生まれの子は働いてばかり

そして、

日曜日生まれの子は綺麗で陽気で楽しい良い子


なによそれ

水曜日の子が可愛そう

日曜日生まれの子はずるいよ


ねえ、教えて

木曜日生まれの子って誰なの



それはきっとお母さんだ


寒くなったある日の夕方

月があまりに大きくて

丘の上の神社の階段の上に降りてきた


お母さんは月に昇って行ったんだ

だって、神社の階段の上にお母さんの靴が片方転がっていたんだもの


後はザワザワ ガヤガヤ

人だかり

押したり引っ張られたり

大声がうるさい うるさい

耳をふさいだ


神社の階段の下ではピカピカライトが光って回っていた



お母さん

お母さん

私が木曜日生まれの子だったのかしら

明日、遠くの施設に行くの


今夜も朔望月

お母さんは私を見ていない




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― 新着の感想 ―
[一言] 色々と背景について考えさせられる作品ですね。 お母さんは何かの事件に巻き込まれてしまったのでしょうか。 主人公の子のラストの問いかけがせつなくて、胸が締め付けられるようでした。 彼女のこの先…
[良い点] はじめまして。 企画から参りました。 冒頭の2行の暗示。 最後の3行目の答え。 構成に独特な工夫があって、とても印象深い物語のような詩になっていると思いました。 特にラストの1行。 胸に…
[良い点] マザーグースの歌って不思議ですよね。 どの曜日の子にも、いいことを歌ってくれればいいのになあと思ったりして。 お母さんとの突然の別離に、子どもは何か自分の納得できる理由をつけたくなったよう…
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