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第九話 ダンジョン攻略(聖炎鳥の翼視点)

 シズを追放した聖炎鳥の翼たち。

 彼らは一度ダンジョンの外に出て準備を整えた後、ディアブル大迷宮を踏破すべく再び挑戦していた。


「俺たちがSランクに昇級するために、このダンジョンは絶対に踏破しないといけない」


 Aランクダンジョンに認定されているディアブル大迷宮は、上層はそこまでだが下層に行くほど魔物は強くなっていく。

 百階層からなるこのダンジョンを踏破できれば、フレイたちは一気にSランクに近づく。


 ……はずだった。


「だというのに! なぜこんなにも苦戦するんだ!?」


 ()()()()()()()()フレイが悪態をつく。


「ハイヒール! 理由はわかりませんが、百階層はすぐそこです。あと少しですから、頑張りましょう」


 ニトロが回復魔法でフレイの傷を癒してから、そう言った。


「ああ。ここまで来て諦めるわけにはいかない」


 すでに治療してもらっていたグレンもニトロに同意する。


 彼らの戦い方は、グレンが敵の攻撃を受け止め隙を作り、フレイが攻撃。ニトロが回復やデバフで援護。スカーレットが後方から魔法乱舞というもの。



(どういうことなのよ!? 私が加入する前はみんなもっと強かったじゃない! なんでAランクの魔物程度で苦戦するのよ!?)


 パーティーに加入したばかりのスカーレットは知らない。


 これまでフレイたちがAランクの魔物をたくさん狩れていたのは、シズの手料理でステータスにバフがかかっていたからなのだと。


 フレイは前ほど魔物をスパスパ斬れなくなったことに。

 グレンは魔物の攻撃が前より重くなったことに。

 ニトロは回復魔法の回復量やデバフの弱体化具合が下がったことに疑問を抱いていた。


 とはいえ、フレイたちもAランクの冒険者だ。

 ステータスのバフはなくなっても、今までに培ってきた経験と技術がある。


 スカーレットという固定砲台を手に入れた彼らは、苦戦しながらもなんとか九十九階層の最奥部までたどり着いた。



「こいつを倒せばいよいよダンジョンボスだ。気を引き締めていくぞ」


 フレイとグレンを先頭に陣形を組んだ聖炎鳥の翼たち。

 部屋に入った彼らに、フロアボスが襲いかかった。


「Aランクのワイバーンか……。こいつは動きが早いから気をつけろよ!」


「おう!」


「ええ!」


「わかったわ!」


 前足と翼が一体化したドラゴン――ワイバーンが、翼の先から生えている鋭い爪を振り下ろす。


「グレン!」


「ああ! 任せろ!」


 その爪をグレンが大盾と剣で受け止める。


「うッ……ぐうぅぅぅォォォオオァア!」


 ワイバーンの攻撃で押しつぶされそうになるグレンだが、両足に力を込めてギリギリのところでこらえる。


「今だッ!」


「【魔法剣・炎】!」


 剣に様々な魔法を付与するフレイのスキルが発動。


 フレイの持つ剣が炎に包まれる。


「オラッ!」


「ギュォオ!?」


 グレンに振り下ろされていないワイバーンのもう一つの翼が、フレイによって深々と斬られた。

 ワイバーンはたまらず悲鳴をあげる。


 ワイバーンの力が緩んだ隙に、グレンが距離をとる。


「インフェルノボム!」


 刹那、ワイバーンの胴体で爆発が起こった。


 スカーレットの【上級炎魔法】、インフェルノボムによるものだ。


「うぐッ!?」


 爆炎の中でがむしゃらに暴れたワイバーンの爪が、フレイにぶち当たった。

 とっさに剣で体に直撃するのだけは避けたフレイだったが、足場のない空中では受け止めることができずに弾き飛ばされてしまう。


「ぐはっ……」


「エクストラヒール!」


 背中から強く地面に打ちつけられたフレイだったが、ニトロの回復魔法で即座に回復してもらう。


「ハァハァ……。一撃もらっちまったが、ワイバーンに大ダメージを与えることができた。このまま畳みかけるぞ!」



 その後、フレイたちは何度かダメージをもらいながらもワイバーンを倒した。


「ハイヒール! ハイヒール!」


 フレイとグレンの体力を回復したニトロは、【アイテムボックス】からマナポーションを取り出して飲む。

 マナポーションは、飲むだけで魔力を回復させる効果のある薬だ。


「ふぅ。結構きつかったですね」


「ああ。ニトロのデバフでスピードを下げなければ、かなり厳しい戦いになっていただろうな」


「次はダンジョンボスなわけだけど、もちろんこのまま行くでしょ?」


 スカーレットが問いかける。

 彼女は後衛を務めている以上、今のところケガは一度も負っていない。

 何度かマナポーションのお世話にはなったが。


「いや、今回は一回戻ろうと思う」


「は? なんでよ?」


「俺はフレイに賛成だ」


「私もです。今の状態では少し厳しいでしょう」


「チッ。仕方ないわね……」


 スカーレットは不服そうではあるものの、しぶしぶフレイの意見に従うのだった。


「転移の魔石にこの階層を記録したから、いつでもここに戻って来れる。一度体勢を立て直してから来るべきだ」


 フレイたちが転移の魔石を使用し、地上に戻る。



 なんの偶然か、はたまた因果か。

 フレイたちがダンジョン踏破の一歩手前までたどり着いて地上に帰還したのは、彼らに追放されたシズたちが奈落とディアブル大迷宮を踏破して地上に帰還したのと同じ日だった。


 すぐに彼らはシズの生存を知ることになる。

 シズたちの活躍についても。

タグにあるのでわかるとは思いますが、フレイたちはきっちりざまぁされるのでそれが楽しみな人はしばしお待ちを。



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タイトル「実家を追放されてから早三年。気がついたら私は最強の吸血鬼になっていた。あと、気がついたら百合ハーレムができてた」

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