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アルムの勝利
「ちっ。竜鯨より厄介かもしれんな」
フワッと着地したラムセスの手にはクソジジイ様の帽子が。
「むぅ…!」
ラムセスが帽子をぽんっと宙に投げた瞬間突風が起き、クソジジイ様が地面に倒れる。
「今何が?!」
「高速で切り付けられたんだ!あいつが木刀じゃなかったらクソジジイ様死んでた…」
「クソッ…いけ!ムッチョ!パッチョ!」
「えー怖いけどやるぅ~!」
「怖いよ~漏れちゃいそ~!ヒーン!」
「面倒だ…全員でかかってこい!」
ムッチョとパッチョも木刀を空に投げている間に素手だけで倒されてしまう。
「くっ、あいつには敵わないのか…!」
その時、ラムセスの後ろにアルムの姿が。
ザクッ
「…?なん…だ…体が痺れ…」
あのラムセスが膝をつく。
「貴方は言いましたよね?全員でかかってこい、俺に傷を1つでもつけてみろ。そしたらヴァンは返してやる…とね」
膝をつくラムセスの横を通り過ぎ、アルムはヴァンの元にやってくるとヒョイッとヴァンを肩に担ぐ。
「愚弟は返してもらいましょう。こんなのでもいないと船は死んだように静かなんで」
「なんか余計な事ばっか言ってる…」
「ヴァン、貴方がいなくて寂しかったって事ですよ」
アルムはこっちにヴァンを抱えたまま歩いて来てラムセスの前でヴァンを下す。




