第4話「ユリとセト」~ ユリ side ~
第4話「ユリとセト」
~ ユリ side ~
セト君の三日風邪も治る頃、ようやく灰猫領の港が見えてきた。
「皆さんにはご迷惑をお掛けしましたにゃ…」
謝るセト君に皆は優しく「そんな事はない」と言ってくれた。
「凄く心配だったよ。辛かったね…」
あの風邪の怖さは充分知ってる。節々が痛くなって高熱が出て鼻水が凄く出る。
「ユリにうつらなくて良かったにゃ」
「僕は強いから。
…でも、病み上がりで悪いけど、灰猫領を案内してくれるかな?ヴァンが連れて行かれた場所まで」
「はいですにゃ。
…まだ宮殿には着いてないっぽいにゃ」
超小型掲示板を操作しながらセト君は答える。
「それ、何?」
「超小型掲示板ですにゃ。普通の掲示板をこの大きさにして、有料掲示板もタダで見られたり、同じ物を持ってる相手とも話す事が出来るにゃ」
お母さんや皆が興味津々に覗き込むとセト君は超小型掲示板をいじって説明しだす。
「あ!兄からバカン洲にノーザンライツへの伝言が入ってるにゃ!」
「えっ?!何何?!」
「えっと……ノーザンライツの諸君、初めまして。我が名はラムセス・リチャード・グレーキャット。君達の素晴らしきクルー、ヴァンは預かった。我が野望成し遂げた後、お返ししよう……」
こ、これは
「誘拐だー!ヴァンが誘拐されたぁああ!」
今まで不確かで追ってきたけどこれで確定した。




