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~ ヴァン side ~セトの本名
~ ヴァン side ~
「ヴァン、着いたぞ」
「ん…まだ寝かせてくれよぉ…」
ぽんぽんと肩を叩かれて起こされ、俺様はまたふっかふかの布団を被る……布団?
「ぁ…」
「起きたか?よく眠っていたようだ」
「俺様いつの間に寝てたんだ…」
なんだが記憶が曖昧。コイツと風呂に入ってのぼせて…
「後で車で寝かせてやる。今は港で入国審査を受けねば」
「入国審査って?なんかするの?」
「名前を書くだけでいい。ちゃんと耳と尻尾をつけて、記入の所はセト・ウィリアム・グレーキャットと書けばいい」
それがセトの本名か。…覚えれるかな。
「さぁ、行くぞ」
「あ、朝飯は?」
そう言えば昨日の晩飯も食べていない。
「港のカフェでも寄って行こう」
「いや…昨日なんも食ってねぇから腹ペッコペコなんだけど…」
「ではレストランに寄って行こう。何を食べてもいいぞ」
「やったー!
さ、さっさと入国審査?済ませるぞ!」
ウキウキしながら船を降り、門に向かう。
(セト・ウィリアム・グレーキャット…っと)
横に何百人も並んでるのにラムセス効果なのか並ばずに名前を書くだけで通れた。
「さ、メシメシ」
ってかさっきからキャー!ラムセスさまぁ~!とかセトさまぁ~って声がしょっちゅう聞こえる。俺様の名前なんて呼ばれなくてなんかむしゃくしゃする。




