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~ ユリ side ~
~ ユリ side ~
「さぁ、もう寝るにゃ」
セト君は僕をベッドに寝かしつけると上に戻る。
「…セト君の気持ちに応えられなくてごめんね…」
「いいにゃよ。
こうして旅出来たし、人を好きになるって事も学べたにゃ。
…でも、本音を言うとこのままノーザンライツの皆と旅をしたいにゃ…」
それが出来ないのはセト君も分かっていると思う。やはり王族の務めを果たさないといけないから…いずれは戻らなければならない。
「……」
「ユリ、寝たかにゃ?」
僕は答えられなかった。
もう、このまま寝てしまおう。
やっぱり…僕はヴァンがいいんだ…。
(ヴァン…)
抱き締めてくれなくても、毛づくろいしてくれなくても、涙を舐めてくれなくても僕はヴァンがいい。
ヴァンがいいんだ…




