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~ ユリ side ~閲覧注意スチルあり
~ ユリ side ~
「ラムセス殿はお強いんですね」
お父さんが芋を齧りながらセト君に聞く。
「えぇ。兄はカンパニュラ殿程ではにゃいけど強いにゃよ。生まれた時からいじめを受けて来た兄は人一倍強かったにゃ。前面打撃系完全オートガードのスキルを生まれ持ってるから木刀で挑んでも勝てないにゃ」
「それは凄いな」
クソジジイ様が感心する。スキル持ちで生まれてくるなんて珍しい事だ。お父さんもクソジジイ様も覚醒スキルしか持ってない。僕もだけど…。
「じゃあ僕でも真正面からは敵わないね。
そんなスキルの彼をどうやっていじめられたんだろう…まさか」
「簡単にゃよ。両手を縛られて背中を剣で切り付けたりムチで打たれたり。俺も父のハーレムの女達や兄達に誘われたけど絶対にやらなかったにゃ…。そのうちラムセスは覚醒スキル打撃無効を持つようになったにゃ」
「最強じゃないか…。もしも、戦闘になったらこの船で通用するのはヴァンだけだな」
クソジジイ様の言う通り。ヴァン奪還作戦にラムセスとの戦闘はあり得るかもしれない。
「ならないように俺がなんとかするにゃ。
あ、これ美味しいにゃ」
少し冷めたグラタンをパクパクとセト君は食べる。
「まずは何にしても王都に入る事よね。それ以前に入国審査かしら」
入国審査…緊張する。セト君がいるから大丈夫だとは思うけど…




