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第2話「セトとラムセス」~ ユリ side ~
第2話「セトとラムセス」
~ ユリ side ~
ヴァンが連れ去られた?!
「誰に?!」
「話によるとすっごい美形の紫の髪の猫人に」
「兄のラムセスにゃ!」
「そんな!行先は何処に…」
最悪の事態だ。予想は出来るけど…
「確実に宮殿。灰猫宮殿だにゃ。ラムセスは俺と結婚することで王位継承権昇格を狙っているにゃ。
マズイにゃよ。ヴァンという人が俺とそんなに似た顔だというならラムセスはその人を伴侶に迎えるにゃよ」
「……」
ギリッと僕は奥歯を噛み締める。
馬鹿な事をしたせいでヴァンは…
「どうするかのぅ。追いかけるには灰猫領に入る通行書がいる。ナシで通れば儂等も灰海賊に認定されてしまうやもしれんし…」
「それは大丈夫にゃよ。俺が持っているにゃ」
言ってセト君は何もない所からパッと通行書を取り出した。
「ほぅ。これがあれば灰猫領に行けるが…」
「勿論俺も行きますにゃ。これは本人じゃないと使えないにゃ」
「でも、いいの?世界中逃げ回ってたのに?」
お母さんの言葉にセト君は頷く。
「俺のせいでヴァンは傷付くかもしれない。運命を狂わせられるかもしれないんだ。そんなの見ぬふりなど出来ない」
「有難う!セト君!」
僕はセト君と硬く握手を交わし、ヴァン奪還を誓う。




