表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/3

チュートリアル?

随分と長いこと「なろう」から離れてました。リハビリがてら書き始めました。一章までは完結させたいなと思っています。少しでも楽しんでいただけたら幸いです。

 インフィニット・フロンティアはVRゲームの最高傑作を謳って、満を持して今春に発売される新作MMORPGだ。高性能AIと完全なフルダイブかつオープンワールドでの自由な開拓を、βテスターたちがこぞって高評価をしたことから、注目度が劇的に高まった。そんなわけで、入手困難となったインフィニット・フロンティア略してイフの第一陣パッケージが俺のもとへ届いた。なんでも父親のコネで家族の人数分、融通をきかせてくれた人がいるらしい。大学の春休み期間中にすることがなかった俺は早速、自前のVRセットにインストールを開始する。しばらくしてインストールが完了し、事前のキャラメイキング及びチュートリアルが可能となった。待ち時間の間に調べたところ、キャラメイキング及びチュートリアルにはそこそこの時間を要するらしいので、一つずつ終わらせることにする。


 パッケージに付随していた追加パーツをヘルメットに取り付けてかぶり、ベッドに横になると同時にゲームが起動し意識が切り替わり始めた。VRゲームは頻繁にプレイするが、この感覚は新鮮だ。やはり新技術は伊達じゃないのだろう。意識がはっきりとすると、目の前には真っ白な空間が広がっていた。そして、ふわふわと浮かぶ紅色の丸い物体が一つ。その物体に手を伸ばして触れようと思えば、体が勝手にそして滑らかに動いた。俺は遅延が全くないことに驚く。従来のVRゲームでは体感できるほどには意思伝達の遅延があったからだ。しかし、その驚きも新たな驚きで上書きされる。紅の丸い物体に触れた瞬間に、それの目が開いた、いや、現れた。


「うげ、いきなり目が現れるとか気持ち悪いことすんなよ」


 すこしばかり毒づいたが、丸いそれは手からすり抜け、ただぴょこぴょこと空中を跳ね回るだけであり、キャラメイクに進むことができない。どうすんだ、これ......とりあえず捕まえるか。

 

ハァ、ハァ


小一時間ほど、丸いそれと鬼ごっこをし、やっとの思いで捕まえる。追いかけたら脱兎のごとく逃げやがったよコイツ。捕まったそれは「おつかれ」と笑ったような雰囲気でこちらに目を向けている。


「体を動かすことにはもう慣れたかい?ならチュートリアルは終了だね。ところでさ、君の名前は何だい?」


 しゃ、しゃべった!確かに目があるなら話すかもとは思ったけどさ、さっきは喋らなかったから驚くじゃん。びっくりして最初なんて言ったか聞いてなかったけど、まあとりあえず、これからキャラクターの名前を決めるのかな。うーん、どうしよう。


「ナノナで」


 とりあえず自分の名前の青月 ナノ、すこし変化させてナノナって具合かな。


「ナノナね。分かった。次に君の魂の入れ物を作るよ。まあ自由にしなよ」


 そいつが口を閉じると、目の前に現実の自分が表示され、髪色などの調整スライダーも表示される。これでベースを弄っていくということなのだろうか。まあ、他ゲーでもあまり弄らないので瞳を真っ青に、髪の毛を毛先に向かって黒から明るい青のグラデーションにするにとどめて、キャラメイクを終わらせる。すると、フッと吸い込まれる感覚がして、さっきメイキングしたキャラクターへと乗り移っていた。


「無事おわったようだねー。次はステータスの割り振りと初期スキルを選んで」


 紅玉が言い終えるとウインドウが表示される。ステ振りはスキルを決定してからの方がいいかな。そう思い、スキル一覧を眺め始める。うわ、なにこれ。膨大な数のスキルがあり、一つ一つ目を通していると時間がかかりすぎるので、流し読みして直感で選ぼうか。

 かなり下までスキル一覧をスクロールすると、魔力活性炉というスキルに目が付いた。効果は、不活性の魔素を体内で活性化することらしい。よくわからないけど、面白そうだから、魔法使いになろっかな。フィルター機能を上手く使って、初期スキルを決定する。スキルが固まったのでステータスだ。初期に振れるステータスポイントは25、初期値は軒並み5だからINTとLUCに10ずつ、DEXに5を振って終了する。結果としてステータスはこんな感じになった。AGIなどのステータスは自分の体を動かすアシストをしてくれる値らしい。正直、あげる必要があるか微妙なところだと思う。それはともかく割り振りはだいたいこんな感じかな。


ステータス

STR 力     5

RES 頑強さ   5

AGI 素早さ   5

DEX 器用さ  10

INT 知性   15

MPR 魔法抵抗  5

LUC 運    15


VIT 生命力  100

MCA 魔素容量 100


スキル

魔力活性炉

魔力増幅

魔導の心得

魔素貯蔵器官

魔眼(魔力可視)


装備

薄手の外套


 これからの方向性はとりあえず魔法を頑張っていこうかな。

 スキルの選別に時間もかかったし、一回休もう。


「少し疲れたから、一旦休むためにログアウトするね」

 

 丸いそれは片目を開けて、また閉じて頷く。

 それを確認して、メニューを起動してログアウトする。


 意識がまた切り替わると同時にゲーム通知が届いた。


【無事、キャラメイキング及びチュートリアルを終えたことを確認いたしました。サービス開始まであと4日お待ちください。 インフィニット・フロンティア運営一同】


 あれ?チュートリアルやってないんだけど......

 もう一度、ログインしようとしたが、ログインできなくなっていた。

 うーむ、とりあえず報告しておこうか。運営にメールを送る。

 運営にメール送りながらふと気が付く。俺、魔法職目指してんのに魔法スキルとってないじゃん。役立ちそうなスキルばかりとって、肝心要のスキルを忘れてたよ。まったくポンコツだなぁ。

これからステータス等はここにのせるね。

スキルの解説等は3話を予定してます。

19/10/31 微修正

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ