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夢。
それが夢であることはすぐにわかった。
どこかを走っていく。
公園、見覚えがあるような家並み、川沿い。
まるで足がないかのように、遅々として進まない。
しかし、急き立てられるように、焦りと恐怖だけは感じられる。
逃げるように後ろをなんども振り返って、ようやく家にたどり着く。
ほっとすると同時に、どっと汗が噴き出る。
見慣れない小さな靴を蹴りだすように脱ぐ。
待っていた母親に「どうしたの」なんて聞かれる。
「なんでもないよ」って答えて、笑った。
それから、母親がリビングの机で開いていた本を見て、優しく微笑む母を見て。
だんだんと白靄に包まれる。
夢は歪んで、私は自分の身体を感じた。




