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77 赤い糸
「夫婦になったんはな、小指と小指が赤い糸で結ばれているからだってよ」
オレは妻に見えるよう、小指をピクピクと動かしてみせた。
「どうや、オマエの小指も動くやろ」
「ぜんぜん」
妻の返事はそっけない。
「今つながってるんはな、いっぱいあった糸のうち最後まで残ったもんなんや。まあ、夫婦の絆やな」
「ほかの糸はどうなったん?」
「オレと一緒になる前、オマエが一本ずつ切っていったんや」
妻いわく。
「じゃあ、うちは切る糸をまちがえたんやわ」
「夫婦になったんはな、小指と小指が赤い糸で結ばれているからだってよ」
オレは妻に見えるよう、小指をピクピクと動かしてみせた。
「どうや、オマエの小指も動くやろ」
「ぜんぜん」
妻の返事はそっけない。
「今つながってるんはな、いっぱいあった糸のうち最後まで残ったもんなんや。まあ、夫婦の絆やな」
「ほかの糸はどうなったん?」
「オレと一緒になる前、オマエが一本ずつ切っていったんや」
妻いわく。
「じゃあ、うちは切る糸をまちがえたんやわ」