愛妻語録

648 信じられん

　食品表示の偽装が絶えない。

　異物が混入しているときさえある。

　そのことが妻と話題になる。

「表示なんかぜんぜん信じられんな。信じられるんは自分の感覚だけや」

「感覚って？」

「実際に自分の目で見て、鼻でかいで、舌でなめて確かめるんよ」

「じゃあ、ちょっと質問するけど」

「なんや？」

「あんたの顔は？」

「男前」

「あんたのオナラのにおいは？」

「無臭」

「あんたの舌は何枚？」

「正直なんが一枚」

　妻いわく。

「一番信じられんの、あんたみたいやな」