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482 美影写真撮影会
玄関で音がした。
ポストに入っていたと、妻が黒っぽいチラシを持ってくる。
葬祭場のチラシだった。
終活セミナー開催の案内で、ほかに美影写真撮影会もあるという。
――美影?
化粧した遺影写真を撮るのだろう。
プロのメイク付きで、通常価格四千円が特別に五百円だという。
「美影写真撮影会があるって。一枚、きれいなのを遺すのもいいかもしれんな」
「やめときよ、むだやけん」
「なんで?」
妻いわく。
「あんた、死ぬ前にオバケになってどうするん?」
玄関で音がした。
ポストに入っていたと、妻が黒っぽいチラシを持ってくる。
葬祭場のチラシだった。
終活セミナー開催の案内で、ほかに美影写真撮影会もあるという。
――美影?
化粧した遺影写真を撮るのだろう。
プロのメイク付きで、通常価格四千円が特別に五百円だという。
「美影写真撮影会があるって。一枚、きれいなのを遺すのもいいかもしれんな」
「やめときよ、むだやけん」
「なんで?」
妻いわく。
「あんた、死ぬ前にオバケになってどうするん?」
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