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473 男は我慢
2018.7 作
次女の息子はもうすぐ二歳、片言だがしゃべるようになった。
だが、自我も強くなりつつある。
今日。
その孫が止めるのをきかず、オレの湯飲み茶碗をつかんで口に運ぼうとした。
こぼすことまちがいない。
「ダメ!」
オレは叱って茶碗を取り上げた。
孫は涙目になったが、それでも泣くのをじっと我慢している。
「えらいぞ。男はいつでも我慢、どこでも我慢や」
妻いわく。
「そうよ。そうでなかったら、おじいちゃんはとっくに一人ぼっちになってたんやけん」
2018.7 作
次女の息子はもうすぐ二歳、片言だがしゃべるようになった。
だが、自我も強くなりつつある。
今日。
その孫が止めるのをきかず、オレの湯飲み茶碗をつかんで口に運ぼうとした。
こぼすことまちがいない。
「ダメ!」
オレは叱って茶碗を取り上げた。
孫は涙目になったが、それでも泣くのをじっと我慢している。
「えらいぞ。男はいつでも我慢、どこでも我慢や」
妻いわく。
「そうよ。そうでなかったら、おじいちゃんはとっくに一人ぼっちになってたんやけん」