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471 それだけじゃ
最近、紙がめくりにくくなってきた。
そのことを妻に話す。
「指紋が浅くなってるんやろうな」
「どうせなら、顔のシワがなくればいいのにね」
妻が加齢のせいだと言う。
「歳はとりたくないな。こんな指じゃ、本を読むにも苦労するんやけん」
「ページがなかなかめくれないでしょ」
「ああ、それで読むのが思うように進まんのよ」
「それって、指のせいだけじゃないんやない?」
「ほかになにがあるんや?」
妻いわく。
「あんた、脳のシワもなくなってるんよ」
最近、紙がめくりにくくなってきた。
そのことを妻に話す。
「指紋が浅くなってるんやろうな」
「どうせなら、顔のシワがなくればいいのにね」
妻が加齢のせいだと言う。
「歳はとりたくないな。こんな指じゃ、本を読むにも苦労するんやけん」
「ページがなかなかめくれないでしょ」
「ああ、それで読むのが思うように進まんのよ」
「それって、指のせいだけじゃないんやない?」
「ほかになにがあるんや?」
妻いわく。
「あんた、脳のシワもなくなってるんよ」
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