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40 サザンカの花
ドライブの途中。
道路端に沿って植えられたサザンカが、赤い花をぎっしりと咲かせていた。
「サザンカというやつは、花を咲かせるときがわかってないようやな」
オレはふとした疑問を口にした。
「なんで?」
「この寒いときに、虫なんておらんやろ。子孫を残すんなら、虫がいっぱいおるときの方がいいに決まってるやないか」
「あっちも思ってるんやない?」
「なにを?」
妻いわく。
「一度も花を咲かせたことのない、あんたにだけは言われたくないってね」
ドライブの途中。
道路端に沿って植えられたサザンカが、赤い花をぎっしりと咲かせていた。
「サザンカというやつは、花を咲かせるときがわかってないようやな」
オレはふとした疑問を口にした。
「なんで?」
「この寒いときに、虫なんておらんやろ。子孫を残すんなら、虫がいっぱいおるときの方がいいに決まってるやないか」
「あっちも思ってるんやない?」
「なにを?」
妻いわく。
「一度も花を咲かせたことのない、あんたにだけは言われたくないってね」
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