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34 ジャンプの前
童話の作品を応募しようと封筒に宛名書きをしていたところ、隣で妻が憎まれ口をたたく。
「ねえ、あんた悲しくない? どうせ落ちるとわかってて応募するの」
「そんなの、送ってみらんとわからんやないか」
「ならこれまで、なんか賞をもらったことがあるん?」
「なんもない。けどな、人はジャンプする前、一度はかがむもんやろ。オレは今がそのときなんよ」
妻いわく。
「だけど、あんたみたいにずっとかがみっぱなしだったら、足がしびれて立てんやないね」
童話の作品を応募しようと封筒に宛名書きをしていたところ、隣で妻が憎まれ口をたたく。
「ねえ、あんた悲しくない? どうせ落ちるとわかってて応募するの」
「そんなの、送ってみらんとわからんやないか」
「ならこれまで、なんか賞をもらったことがあるん?」
「なんもない。けどな、人はジャンプする前、一度はかがむもんやろ。オレは今がそのときなんよ」
妻いわく。
「だけど、あんたみたいにずっとかがみっぱなしだったら、足がしびれて立てんやないね」
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