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愛妻語録  作者: keikato
339/721

339 金がたまる福耳

2016.12 作

 妻がオレの顔を見て問うてくる。

「あんた、自分の顔でどこが好きなん?」

「みんないいけん、どことは言われん」

「じゃあ、あえてひとつだけといったら、どこだと思う?」

「そうやな、この耳かな」

 オレは耳たぶを指で引っぱってみせた。

「どうして?」

「耳たぶがふっくらして大きいやろ。こんな耳は、お金がたまる福耳と言われたことがあるんや」

「なら、いっぺん掃除したらいいわ」

「なんでや?」


 妻いわく。

「耳クソがいっぱいたまってるやろうけん」


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