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愛妻語録  作者: keikato
314/721

314 二人で一人前

2016.12 作

 最近、物忘れがひどくなる。

 さらに体力は落ち、なにをするにもすんなりといかなくなってきた。

 それまで一人でできていたことも、妻の手を借りることがしばしばである。

 それは妻も同様だ。

 今日も二人。

 そろって台所に立ち夕食の支度を進めた。

 料理をしながら妻に話す。

「情けないけど、これが歳をとるということなんやろうな」

「いいやない。二人でやれば一人前なんやから」

「そうやな」


 妻いわく。

「といっても、そのうちあんたの分は二割やけどね」


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― 新着の感想 ―
[一言] 拝読しました。 「二人でやれば一人前」 愛に満ちた奥さんのお言葉ですね。 せめて、足をひっぱらないようにしなければ……。 歳を重ねたご夫婦の理想ですよね。 少々手厳しくてもほっこりしました(…
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