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30 けがれなき者
「お風呂、冷えないうちに入りよ。今、ちょうどいい湯かげんやから」
風呂上がりの妻に、入れ入れとせっつかれる。
だがオレは、テレビの続きを見たかった。
「風呂、今日はパスするけん」
「お湯がもったいないやないの。ねえ、なんで入らんのよ?」
「汚れてないからや」
「だけど、汗ぐらいかいてるやろ」
「オレ、けがれなき者やから、汚れるということを知らんのや。まあ、神様みたいなもんやな」
妻いわく。
「じゃあ、なんで神様がそんなに臭いのよ」
「お風呂、冷えないうちに入りよ。今、ちょうどいい湯かげんやから」
風呂上がりの妻に、入れ入れとせっつかれる。
だがオレは、テレビの続きを見たかった。
「風呂、今日はパスするけん」
「お湯がもったいないやないの。ねえ、なんで入らんのよ?」
「汚れてないからや」
「だけど、汗ぐらいかいてるやろ」
「オレ、けがれなき者やから、汚れるということを知らんのや。まあ、神様みたいなもんやな」
妻いわく。
「じゃあ、なんで神様がそんなに臭いのよ」
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