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275 サンダルの縁
早朝のこと。
妻が玄関にオレを呼び出し、サンダルを指さして問うてきた。
「これ、あんたのとちがうんじゃない?」
「ほんとや! 夕べスーパー銭湯で、どっかのおいさんのをはいて帰ったんやな」
「ねえ、どうするん?」
「今晩、こっそり返しておくわ」
「なんでまちがえるの? 自分のぐらい、はいたときにわかるやろうに」
「これは運命なんや。サンダルの縁、神様のお導きだったのかもな」
妻いわく。
「ならあんた、そん人がわかったら連れてってもらいよ」
早朝のこと。
妻が玄関にオレを呼び出し、サンダルを指さして問うてきた。
「これ、あんたのとちがうんじゃない?」
「ほんとや! 夕べスーパー銭湯で、どっかのおいさんのをはいて帰ったんやな」
「ねえ、どうするん?」
「今晩、こっそり返しておくわ」
「なんでまちがえるの? 自分のぐらい、はいたときにわかるやろうに」
「これは運命なんや。サンダルの縁、神様のお導きだったのかもな」
妻いわく。
「ならあんた、そん人がわかったら連れてってもらいよ」
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