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263 みんなちがって
バスツアーのとき。
添乗員が旅先の生誕者、金子みすずの童謡「私と小鳥と鈴と」を朗読してくれた。
私が両手をひろげても
お空はちっとも飛べないが
飛べる小鳥は私のように
じべたを速くは走れない
私がからだをゆすっても
きれいな音は出ないけど
あの鳴る鈴は私のように
たくさんの唄は知らないよ
鈴と、小鳥と、それから私
みんなちがって、みんないい
オレは隣席の妻に耳打ちした。
「世の中、ちがうだけの変わった者もおるけどな」
妻いわく。
「あんたやね」
バスツアーのとき。
添乗員が旅先の生誕者、金子みすずの童謡「私と小鳥と鈴と」を朗読してくれた。
私が両手をひろげても
お空はちっとも飛べないが
飛べる小鳥は私のように
じべたを速くは走れない
私がからだをゆすっても
きれいな音は出ないけど
あの鳴る鈴は私のように
たくさんの唄は知らないよ
鈴と、小鳥と、それから私
みんなちがって、みんないい
オレは隣席の妻に耳打ちした。
「世の中、ちがうだけの変わった者もおるけどな」
妻いわく。
「あんたやね」
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