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愛妻語録  作者: keikato
263/720

263 みんなちがって

 バスツアーのとき。

 添乗員が旅先の生誕者、金子みすずの童謡「私と小鳥と鈴と」を朗読してくれた。

 私が両手をひろげても

 お空はちっとも飛べないが

 飛べる小鳥は私のように

 じべたを速くは走れない

 私がからだをゆすっても

 きれいな音は出ないけど

 あの鳴る鈴は私のように

 たくさんの唄は知らないよ

 鈴と、小鳥と、それから私

 みんなちがって、みんないい

 オレは隣席の妻に耳打ちした。

「世の中、ちがうだけの変わった者もおるけどな」


 妻いわく。

「あんたやね」



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― 新着の感想 ―
[良い点] 拝読しました。 同時期に金子みすゞさんの詩に接することができまして、光栄です。 金子みすゞさんの詩集、買ったのではなく、小さい図書館で新刊として入荷したのを手に取ったのです。本当は購入でき…
[一言]  みんな違って、みんないい。  自分も好きな言葉ですね、多様性は大事です。
[一言] 拝読しました。 ちがうだけの変わり者。確かにいそうですね(笑) 金子みすずの生家と記念館いったことがあります。 本当に心にじんわりと響く詩が多いですね。 いつか、本棚にも入れたいと思ってい…
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