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21 まず自分に
夕食のときである。
「ねえ、なんでこんなに辛くしたのよ?」
オレがこしらえた肉じゃがの味に、妻がナンクセをつけてきた。
妻は薄味が好みなのである。
「これくらいの味がうまいんやないか」
オレは反発をこころみた。
好みはオレにだってある。
それにだ。
料理の味付けには自信とプライドもある。
「辛すぎよ」
「いや、これくらいがちょうどいいって」
妻いわく。
「そんなに辛いんがいいなら、まず自分に辛くしなさいよ。あんた、自分には甘いんやから」
夕食のときである。
「ねえ、なんでこんなに辛くしたのよ?」
オレがこしらえた肉じゃがの味に、妻がナンクセをつけてきた。
妻は薄味が好みなのである。
「これくらいの味がうまいんやないか」
オレは反発をこころみた。
好みはオレにだってある。
それにだ。
料理の味付けには自信とプライドもある。
「辛すぎよ」
「いや、これくらいがちょうどいいって」
妻いわく。
「そんなに辛いんがいいなら、まず自分に辛くしなさいよ。あんた、自分には甘いんやから」
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