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愛妻語録  作者: keikato
172/718

172 シャキッ!

 寄る年波のせいか、以前のような集中力がなくなってきた。

 やることなすこと、なにかとダラダラ時間ばかりがかかる。

「歳はとりたくないな。この頃、どうもシャキッとせんのやけど」

「そうやね。あんたの顔、ますますだらしなくなってきたもん」

 妻が憎まれ口をたたく。

「シャキッとせんのは顔じゃない」

「なら、シャキッとした顔をして見せて」

「シャキッ!」

 グッと顔を引き締めてみせる。


 妻いわく。

「しまらんものは、どうやってもしまらんのやなあ」


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