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愛妻語録  作者: keikato
107/721

107 大事な用

 パチンコから帰宅すると、

「いつもあんた、肝心なときに電話に出らんね」

 妻が待ちかまえていたように言う。

「電話したんか?」

 ケイタイを開くに、妻からの着信が五回も入っていた。

「なんのためのケイタイなんよ?」

「気がつかなかったんや。オマエだって、二回に一回は出らんのやけんな」

「たいした用じゃないでしょうが、どうせあんたのは。こっちは大事な用なんよ」

「で、大事な用ってなんやったんか?」


 妻いわく。

「帰りにアイスを買うようによ」





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