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1 孫の手
2016年作
背中が痒いんで愛用の孫の手を探すが、どうしても見つからない。
そこで妻に頼む。
「おい、背中をかいてくれ」
「どこらへんね?」
服の上から、妻がテキトーにかく。
「そこじゃない。手を入れて、じかにかいてくれんか?」
「イヤよ! 爪の間に変なものが入るやない」
「冷てえヤツやな」
「なら、これで自分でかきよ」
妻が鉛筆をよこす。
「こんなんでかいたら、背中が黒くなるやないか」
妻いわく。
「もういっぺんかけばいいのよ、消しゴムがついてる方でね」
2016年作
背中が痒いんで愛用の孫の手を探すが、どうしても見つからない。
そこで妻に頼む。
「おい、背中をかいてくれ」
「どこらへんね?」
服の上から、妻がテキトーにかく。
「そこじゃない。手を入れて、じかにかいてくれんか?」
「イヤよ! 爪の間に変なものが入るやない」
「冷てえヤツやな」
「なら、これで自分でかきよ」
妻が鉛筆をよこす。
「こんなんでかいたら、背中が黒くなるやないか」
妻いわく。
「もういっぺんかけばいいのよ、消しゴムがついてる方でね」