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ネジレン  作者: yoii
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私が死んだ日

 ジョディは眼下の村を見下ろした。

 何も言わず、荒い息遣いだけが静寂の中に響いていた。


「必ずこの近くにいる。見つけ出せ!」

 セイシャたちの声が、次第に近づいてくる。


「ヒュズマ様、あそこに誰かが立っています」

 その一言で、周囲の視線が一斉にジョディへと向けられた。


「さっき見ただろう。あの男の体格じゃない」


 その瞬間、ジョディと一人のセイシャの目が合った。

 セイシャは顔を引きつらせ、恐怖に震えながら叫ぶ。


「神……神……神霊眼だ!」


 続いて, セイシャたちの攻撃がジョディに向けられた。


「......はあ。」


 ジョディは口を開いた。

「愚かな者ども。」

「――閃光。」

 セイシャたちの攻撃は、確かにジョディへと命中した。


 塵が収まったとき、そこにジョディの姿はなかった。


「……いない?」

「どこへ消えたんだ?」


 動揺が広がる中、周囲から悲鳴が上がる。


 ジョディは叫んでいたセイシャの頭を引き抜いたまま耳元で囁いた。


「ここだ」


「はあ」


 別のセイシャの攻撃が飛んできた。

 ジョディはそれを腕で軽く受け流し、

 失われた腕は再び再生した。


 反対側の腕が瞬時に鎖へと変わり、セイシャの額を貫いた。


 恐怖に駆られたセイシャたちは、我先にと後退していく。


「マガツ様をお連れしろ! 早く!」


 ジョディはゆっくりと前へ進んだ。

 逃げ遅れたセイシャが、必死に言葉を絞り出す。


「ジョディ……すまなかった。

 家族のことも……本当に、悪かったと思っている……」


 ジョディは冷えた視線で相手を見下ろした。


「お前は昔から、気に入らないことがあるたびに、

 俺の頬を打ってきたな」


 静かな動作で、ジョディは一歩踏み出す。


「――頬というのは、こうして打つものなのか」


 短い悲鳴が響き、セイシャは動かなくなった。


 そのとき、背後から乾いた笑い声が聞こえた。


「ハハハ……やはりな」

「噂通り、いや……想像以上に異様だ」


 現れた男は、愉快そうにジョディを見据える。


「お前は今日、ここで終わりだ」


 同行していたセイシャが、慌てて制止に入った。


「マガツ様! あの男は危険です、どうか――」


「下がれ」


 マガツはその手を振りほどく。


「俺が誰だか忘れたか。

 俺は『カナミ』家当主にして、最高位のセイシャだ」


「こんな存在に、遅れを取るわけがない。

 ……因縁がある。だからこそ、俺が終わらせる」


 マガツが魔力を高め、空気が不穏に揺らめいた。


「ヒカイ。」


 ジョディの動きは目で追えなかった。


 手を伸ばしたマガツの腕が切り落とされ、

 気がつくと腹に大きな穴が開いていた。


「おや。」


 静寂が戻ったとき、マガツは地に伏していた。


「マガツ様――!!」


 悲鳴が屋敷の方へと響く。


 カニマ家の屋敷の前。

 一人の人物が、異変に気づき足を止めた。


「……なぜ、門が開いている」

「一体、何が起きたというのだ」


 聖者の一人が、慌てた様子で駆け寄る。


「なぜ今になってお越しに……!」


「参上、カズヤ様」

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