文無しの松井塾長
第三十八章 文無しの松井塾長
松井塾長「おいこら。おっさんなめてんのか?あーそういう約束だっただろ。それが、報酬は払えねぇーってのはどういうことだ。てめぇなめた口聞いてるとぶっ殺すぞ。」
エドガー王「いやーだってそのー」
松井塾長「おい!よく考えろよ。どういう理由で魔物の討伐や魔王の討伐に行くかって普通に目的を考えたら普通にわかるだろ!え!」
松井塾長「魔物を討伐に行く。そうするとお金がたんまり貰える。そしたら、そのお金を使って株式に投資する。国債を買う。銀行に預ける。そういうふうにして、老後のときの年金の資金にするために冒険に出るのが一般的だろうが!それが、払えませんってどういうことだよ!え!」
そんな勇者はいない。
エドガー王「いや、そんな勇者はいないよ。だいたい、そんなスローライフを送りましょうなんて物語、見たことも聞いたこともないし・・・だいたいある?子どもたちに勇者〇〇は、老後の資金のために魔王を討伐しに行きましたなんて話ある?」
松井塾長「ばっかやろうてめぇー複利の力なめとんのか?え?100万ゴールドを年利6%で運用すると、12年後には、約2倍になるんだぞ。わかるかえ!複利の力だよ。子供の頃から思うだろう。複利最高って!!!」
もう一度いうが、そんな勇者はいない。
エドガー王「そう言われても、バル国王が・・・」
松井塾長「バル国王が、どうしたんだよ!」
エドガー王「バル国王が、あの者はお金を渡されて喜ぶような男ではないし、地位や名声も必要としていなようであるっていうから、報奨金に関しては、恵まれない人間たちに寄附するようにとおっしゃっていました。」
松井塾長「お前、アホか?誰に断ってそんなことしていいって勝手に決めてんだよ!俺はな!寄付行為が大嫌いなんだよ。SDGsとか、恵まれない人に寄付しましょうとか、みんなのために図書館をとか、きれいな言葉並べて、お金を取り上げる連中が死ぬほど嫌いなんだよ。」
エドガー王「そう言われても・・・」
松井塾長「まぁ、いい。じゃあ、今からそいつらのところに言って金回収してくる。どこに寄付したのよ。」
エドガー王「いや、孤児院」
松井塾長「どこって?」
エドガー王「孤児院」
松井塾長「それは、仕方ない。諦めよう。」
エドガー王「え?」
松井塾長「で、その孤児院への寄付は誰の名義でやったんだ?」
エドガー王「そりゃーもちろん松井くんの名義に決まっとるじゃないか!各王国の王たちも松井くんのことを高く評価しているぞ。しかも、すべての国で、松井くんの評判はうなぎのぼりじゃよ。」
松井塾長「てめぇーなめてんのかよ!」
エドガー王「え?」
松井塾長「そんなことしたら、あー松井さんはなんて立派な人なんだっていう風評被害に苦しめられることになるだろう。松井さんはとても立派な人ってなるだろう。そういうの鬱陶しいんだよ。俺の名前を隠して寄付してくれねぇーかな。ったく使えねー王様だぜ。」
エドガー王「す・すいません。(これ、ワシが悪いの・・・)」
松井塾長「まぁ、いいとりあえず出かけるわ。」
エドガー王「出かけるってどこに?」
松井塾長「決まってるだろ!!!ハローワークだ。今、文なしだからな!」
ハローワークに到着する松井塾長。が・・・
ハローワーク職員「え、なんでこんなところに勇者が?」
求職者「(・o・)(・o・)(・o・)(・o・)(・o・)」
松井塾長、番号札を取り、おとなしく着席して待つ。
松井塾長「なんか、すげージロジロ見られている気がするが・・・まぁ、いいか。」
ハローワーク職員「おいおい。まさか、松井さんここで就職活動する気かよ。まじかよ。てか、勇者が仕事を探す必要性ってなんだ?」
求職者「一体何を考えているんだ・・・。どういうことだ。」
ハローワーク内が恐ろしい勢いでザワザワしているという状況にあるが、当の本人はというと・・・
松井塾長「やべぇ、異世界で再就職できる気がしねぇー。」
ハローワーク職員「ええと、ご希望とかは、」
松井塾長「できれば住み込みがいいです。食事出ると嬉しいです。」
ハローワーク職員「あのー求人があるにはあるんですが・・・誰もあなたを雇わないと思いますが・・・」
松井塾長「やっぱそうかーーー。スキルがねぇーもんなこっちの世界に来てから。」
ハローワーク職員「いえ、そうではなくて・・・逆でしてスキルがありすぎるんです。」
松井塾長「え?」
ハローワーク職員「え?」
松井塾長「どういうことですか?」
ハローワーク職員「いや、あのー魔王軍の八王の内二王を倒されてますよね・・・そして、勇者代行としてこの国のみならず、世界中で松井さんの名は広がっていますよね。」
松井塾長「はいはい。確かに。」
ハローワーク職員「例えばですが勤め先の人が、今日から、勇者が来ますってなったら恐縮するんですよ。」
松井塾長「新人としてがんばります。」
ハローワーク職員「いえ、みんな恐縮して仕事になりません。」
松井塾長「ということは、身分を隠して就職しなければならないということでしょうか?」
ハローワーク職員「いや、それは無理でしょう。新聞に毎日載っているわけですから。笑」
松井塾長「やべー。俺ひょっとして詰んでる・・・」
ハローワーク職員「いえ、ハローワークではなくて、冒険者ギルドに行かれるべきかと思います。」
松井塾長「冒険者ギルドといいますと?」
ハローワーク職員「冒険者ギルドっていうのは、魔物を討伐したり、国民からの依頼にたいして仕事を斡旋する場所です。」
松井塾長「魔物の討伐とか俺やれる気がしねぇーぞ・・・」
ハローワーク職員「へ?」
松井塾長「へ?」
ハローワーク職員「いやいやいやいや。してたでしょ。大ガラスの退治とかスライム駆除とか、なんならそこら辺の雑魚敵なら倒せるでしょ。てか、八王倒しているでしょうが・・・」
松井塾長「あ、やってたわ俺。笑」
ハローワーク職員「ということですので、冒険者ギルドに行かれることをオススメします。冒険者ギルドですと、階級に応じて、専用の賃貸もご用意してくださってますので。」
松井塾長「ありがとう。もし、冒険者ギルドで登録できなかったらまた来ます。その時はよろしくおねがいします。」
ハローワーク職員「はい。わかりました。(あんたでだめだったら、逆に誰がオーケーもらえるんだよ?)」
ハローワークから出ると、ジール達が待っていた。
松井塾長「おう。ジール何してんのこんなところで?」
ジール「いえ、これからみんなで冒険者ギルドに行って、登録をしに行く予定だったんですが、松井さんがいなかったので、エドガー王に確認を取ると、ハローワークに行ったって言ってたので、ここへ来たんです。まさか、本当にいるとは思いませんでしたが・・・」
デニスくん「何してんですか?こんなところで?」
松井塾長「いや、職探しに・・・」
一同「・・・・(何いってんだこいつ?)」
松井塾長「いや、そしたら冒険者ギルドに行った方がいいよって話だったんで、今から冒険者ギルドに行くところなの。」
松井塾長「そうかちょうどみんなも行くところなのか?じゃあ、一緒に行くか。」
一同「・・・(何いってんだこいつ?本当にいろいろと大丈夫か?)」




