サヨナラの日
こんにちは。朝霧です。3話目となりました。
連載が遅れてしまい申し訳ありませんでした。
また、読んでくださると嬉しいです
あの時、どうやったら凛花は話してくれたのかな。僕は泣く彼女を見て、美しいだなんて思ってしまった。凛花は基本弱味を見せないから、一瞬でも彼女の弱い所を見れた。僕は幸せだ。あの顔は誰にも見られたくない。
─数日後
凛花に呼び出された。
「大切な話があるの。着いてきて。」
いつものように凛とした声。
僕は何も言わずこくりと頷いた。
着いた場所は勉強をする部屋だった。いわゆる教室というやつ。誰もいない教室。夕日が凛花を照らした。嫌な予感が漂った
─私、引き取り先が見つかったの。
そこで聞いたのは聞き間違えであって欲しかった。だって、嘘だ……嘘だ。もう会えないのか?
それなら、いっそ凛花を奪ってしまおうか?
「そっか……いつかはそうなるよね。」
心情は悟られたくない。
だって、凛花は僕のことを好きじゃないだろうし、勝手に依存してると知れば気持ち悪がられるだろう??
少し影を落とした凛花の顔。
白い肌で透明で、長く黒い髪。
「ありがとう。大好きだよ。」
不意をつかれた。大好き?その言葉に責任は取れるの?
僕は、凛花を押し倒した。
彼女は驚いた顔をしていたが、そんなの今の僕からしたらどうでもよかった。
凛花を壊したい。好きなんだ。
「ちょ!修也!?」
「黙って、僕に抱かれてよ。」
彼女は何か言いたげだったが、その前に僕は彼女の唇を奪う。柔らかい。こんなの初めてだからどうしたらいいのか分からない。細い腕を僕の大きな手で覆って床に縛って、長いキスをした。
「……ごめん。」
僕は正気に戻り、立ち上がった。
自分のした事が最低だとは思う。だけど僕は黙って背を向けた。
凛花はどんな顔をしてるのだろうか。
そのまま部屋を出た。
それから数日間何も話さなかった。
─当日
彼女の引き取り先がきた。
僕、いや、僕達は凛花を見送る。
後ろの方で、黙って見ていた。
無表情の彼女と目が合った。凛花がこちらへ走ってきたんだ。僕は咄嗟に逃げてしまった。
「まって!!!」
腕を掴まれる。そして、強引に唇を奪われた。
「そんなことしたら、僕我慢……できない。」
「まって。1つ聞かせて。」
この前の話かな……しかし次に聞いた彼女の言葉は不意をつくものであった。
最後まで読んでいただきありがとうございました。アドバイス等があれば教えてください。
ではまた。