新たな戦いの予感
第200世界アトリーヌ帝国
ここはアトリーヌ帝国、最近力をつけて来た国であり、良くない噂が他の世界にも聞こえてくる国だ、愛理は麗蘭に呼ばれこの国にやって来た。
「やっ麗ちゃん」
「久し振り、愛ちゃん」
麗蘭が送って来た写真の場所に転移して来た愛理は周囲を見渡し、どこかの部屋に来たのだなと理解する、そして部屋の中にいた麗蘭とハイタッチした。
「それで?、この国がきな臭いって言うけど、どうきな臭いのさ?」
「これを見て」
そう言って麗蘭は愛理にとある写真を渡して来た。
「これって・・・、こんな事許されないよ!」
「でしょう?、本当にその写真の資料に写っている事を実行しようと言うのならば、私達はなんとしてでも止めないといけないわ」
「うん・・・」
愛理が手に持つ写真に何が写っているのかは愛理と麗蘭しか知らない、しかし愛理は確かに新たな戦いの予感を感じていた。
「と言うわけで愛ちゃん、何かあれば魔王軍の力を貸してくれないかしら?」
「勿論、力も貸すし、この世界の監視も手伝うよ」
「ありがとう」
愛理にお礼を言った麗蘭は何者かの気配を感じ身を隠しつつ窓の外を見る、すると二人の男と一人の女性が愛理と麗蘭がいる部屋の前を通って行く所であった。
「あの三人は?」
「私と同じ、この世界か、他の世界からこの国に送り込まれたスパイね、恐らく今から城に侵入するのでしょう」
「大丈夫なの?」
「さぁ?、彼等の腕次第よ、ただ一つだけ言う事があるとしたら、猪突猛進な馬鹿があの中に一人でもいたら不幸な目に合うでしょうね」
「・・・」
愛理は麗蘭の話を聞き外に出ようとしたが、麗蘭は愛理の手を掴み止め首を振る、どこから見られているか分からないこの状況で、夜であっても易々と外に出るべきではないのだ。
「私達に出来るのは、彼等の無事を祈る事、それだけなのよ、愛ちゃん」
「分かってる・・・、分かってるよ・・・」
「相変わらず、優しいわね、愛ちゃんは」
麗蘭は離れて行く彼等の背中を辛そうに見つめる愛理の肩を叩く。
オマケ編はハロードリームワールドの前日談でもありました。
後にハロードリームワールドの方に金色の九尾のキャラが登場します




