狐と天使と
レベンと愛理の家
「こんにちは」
「おばさん!いらっしゃい!」
ケーニが仕事に行き、一通りの家事も終えたラフォリアが愛理の家に遊びにやって来た、その声を聞いた蓮が出迎える。
「愛ちゃんはいるのですか?」
愛理が魔王として忙しく働いている事を知っているラフォリアは、蓮に愛理が家にいるのか聞いた。
「いるよー、今は大きい方の灯理お姉ちゃんに膝枕して貰ってる、ちょっと疲れてるみたい」
「あらあら、なら私が親友を癒してあげませんと」
ラフォリアは蓮と共にリビングに入る。
「よぉ〜、リアちゃん」
耳をペタンとさせ灯理に膝枕してもらいグデーとしている愛理は、右手を上げラフォリアに挨拶した。
「灯理?、代わってください」
「はいよー、コーヒー淹れるね」
「ありがとうございます」
灯理と入れ替わり今度はラフォリアが愛理を膝枕してあげる、そして髪を撫でて上げると愛理は気持ち良さそうに目を細めた。
「・・・、太った?」
「・・・、最近ちょっと食べすぎかも・・・、って何を言わせるんですか!」
「えー?だってさぁ、ねぇ?蓮」
「うーん?、私にはよくわかんない」
「なら、ほら膝枕してもらいな」
起き上がった愛理は蓮を手招きして呼ぶ、そして蓮はラフォリアに膝枕してもらう。
「あっ本当だ、太ももにお肉付いてる」
「こ、この、親子揃ってデリカシーがないと言うか、そっくりと言うか!、子供と言うか!」
「だってねぇ?蓮、私達」
「ママと私って親子だもんね〜、だからそっくりなのは」
「「当たり前だよねー」」
特に性格が似ている愛理と蓮は全く同じ揶揄った顔をしてラフォリアをおちょくる、それを見たラフォリアはプイッとそっぽを見た、親子はラフォリアの様子を見てニシシと笑い合う。
「まぁまぁ、拗ねないで、リアさん、お母さんは昔からこうでしょ、はいコーヒーとクッキー」
「ありがとうございます!」
愛理と蓮に揶揄われプリプリと怒るラフォリアはクッキーをモシャモシャと食べ始める、それを見て悪戯っぽく笑う愛理と蓮は太るぞーと言おうとしたが、灯理のやめておきなさいと言っている視線を見てやめた。
「ママも食べる?、おいしーよ?」
「んっ」
愛理の膝の上に座る蓮は愛理にクッキーを食べるか聞く、それを聞いた愛理は口を開け、蓮は母の口の中にクッキーを入れてあげた、愛理は娘に口の中に入れてもらったクッキーを幸せそうに食べる。
「愛ちゃん、このチョコチップのクッキーも美味しいですよ」
「んっ」
機嫌良さげに尻尾を揺らす愛理にラフォリアがチョコチップクッキーを差し出す、すると愛理は口を開けたので、ラフォリアは口の中に入れてあげ、愛理はまた幸せそうに食べる。
「何かを食べてる時のお母さんは本当に幸せそうだなぁ」
「だっておいしいもん」
「ふふっ、おいしいものを食べると幸せになるその気持ちよく分かります」
「そして太るんだね!」
「!!」
「れ、蓮、容赦ないね・・・」
「?」
この後、ラフォリアにクリティカルヒットを喰らわせた蓮は、立ち直ったラフォリアに尻尾を触られまくったとさ。




