灯理の目標
とある町
とある町の片隅で灯理とリーフィアは日向ぼっこをしながらのんびりと話していた。
「ねぇ、フィアちゃんってさ、何か目標ってある?」
「んー?、そうですねぇ、今は特にありませんね」
「そうなんだ」
「そう言う灯ちゃんには目標があるのですか?」
「あるよ!、いつかママと勝負して勝つ!これが私の目標なの」
リーフィアに目標があるのか聞かれた灯理は、狐の耳と尻尾をピーンと立てて自身の目標を言った。
「これまた大きすぎる目標ですね・・・」
「難解な目標の方がやりがいがあるでしょ?」
「確かに」
灯理の意見に賛成したリーフィアはウンウンと頷く。
「ならば、私も何か目標を決めたくなって来ました、ねっ灯ちゃん、何がいいと思います?」
「知らないよ自分で決めなよ」
「・・・、灯ちゃんってたまーに冷たいですよね・・・」
「冷たいとは失礼な、フィアちゃんの目標を私が勝手に決めちゃダメでしょうに」
「確かに」
うーんうーんと考え自分の目標を探すリーフィア、しかし急に目標と言われても何も思いつかないものである。
「まっゆっくりと決めなよ、フィアちゃんならきっと素敵な目標を見つけられるって、親友の私が保証するからさ」
「うーむ、親友がそう言うのならゆっくりと考えます」
「それじゃそろそろギルドに行こっか、そろそろ開業時間だし」
「確かに」
三度、リーフィアの確かにで終わる会話を続けた灯理とリーフィアは、金色の尻尾と白く美しい髪を揺らしながら、ギルドに向かって行った。




