二十話
ソルフロート島、飲食店街
ここはソルフロート島の歓楽街の入り口にある飲食店街、愛理達らここに昼食を取りに来た、店は売店や一般的なレストランなど様々だ。
「ハンバーガー四つ頂戴」
「3500ゴールドになります」
「はい」
「確かに、暫くお待ちください」
色々見て回った結果ハンバーガー屋に決めた愛理達、愛理がハンバーガーを仲間達の為に買った、数分後ハンバーガーが完成し、受け取った愛理は三人に渡す。
「・・・」
「もう一個買う?」
愛理は一つだけかと言った感じで不満気にしている明日奈を見てもう一個買おうかと聞いた。
「良い」
この言葉数秒間かなり迷ってから引き出した言葉である。
「ほんとぉ?」
「ええ」
(見栄っ張りですね、マスターは)
愛理達がハンバーガーを食べていると沢山の機材や建材を持った一団が通って行く、どうやら彼等がこの町の復興を行なっている者達のようだ。
「私も手伝おうかな?イフリートなら力仕事も出来るし」
彼等を見て手助けをしたいと思った愛理は、明日奈に話しかける。
「やめておきなさい、彼等の邪魔になるわ」
「・・・うん」
明日奈に彼等の手助けを止められた愛理はシュンと耳を下げた。
「さっ次に行こうぜ、ここはまだまだ遊べるんだぜ?」
「うん」
数分後、全員食べ終わった事を確認したケーニが次の場所に向かおうと提案する、愛理はそれに頷き立ち上がると、ラフォリアと明日奈もそれに続いた。
ソルフロート島歓楽街、髪飾り屋
ここは島に訪れる女性に人気な髪飾り屋で、ケーニも何人か女の子を誘って来た事があるお店だ。
「これかわいー」
愛理は飾られている白い造花と青色のリボンが付いた髪飾りを手に取る。
「これも良いですね」
ラフォリアは黄色い花の造花を模った髪飾りを手に取った。
「これはどうだ?」
ケーニは赤いリボンと紫色のリポンを2人に見せる。
「あー、それも良いなぁ」
「ですねぇ」
ケーニの選んだリボンは2人の趣味にあっていたらしい、2人はケーニが選んだリボンも候補に入れ悩む。
「マスターは良いのですか?」
「ええ、私は髪飾りって歳じゃないしね、あの子達が選んでいる様子を見て楽しむ事にするわ」
「そうですか」
明日奈の言葉を聞いたホワイトローズは主人の為に選んだ髪飾りを仕方なさそうに棚に戻す、その間に愛理達は髪飾りを選び終えたようだ。
「えへへお婆ちゃん、似合う?」
「明日奈さん似合いますか?」
愛理が選んだ髪飾りは白い造花と青色のリボンが付いた髪飾り、ラフォリアはケーニが選んだ赤いリボンのようだ、2人は嬉しそうに選び買ったリボンを明日奈に見せる。
「ふふふ、よく似合ってる」
愛理が選んだ髪飾りもラフォリアが選んだ髪飾りも2人の髪色によく映えて可愛らしい、より2人を魅力的に引き立てている。
「えへへ」
「うふふ」
明日奈の言葉を聞いて2人は嬉しそうに微笑む。
小型飛空艇売り場
ここは小型の飛空艇売り場だ、これから旅をするのに小型の飛空艇が必要だと考えた愛理が一機か二機購入しようと仲間に持ちかけ、承諾した仲間達と買いに来たのだ、店内のポップによると試乗も出来るようだ。
「トリコロールカラーだね」
「そうね」
愛理と明日奈はトリコロールカラーの小型飛空艇を見ている、どうやら時が見える程の加速力らしい、型式番号はRY-78-2。
「こっちは赤いな」
「三倍だそうです」
ラフォリアとケーニが見るのは赤いボディにアンテナが付いた小型飛空艇だ、三倍のスピードで飛べるらしい、型式番号はMF-06S
「特殊加速装置付きだって」
「面白いわね」
次に愛理と明日奈が見る小型飛空艇は特殊加速装置が付いているらしい、なんでもトレンザムと叫ぶと特殊加速モードに入るようだ、型式番号GO-001。
「でも高いなぁ、こいつら」
「千万ゴールドですからね・・・」
この3機高性能な為かお値段が物凄く高い、これでは流石に買えないので、安い小型飛空艇売り場に向かう。
「これが良いかなぁ、時速100キロで飛べて、継続飛行時間は一時間だって」
愛理が見る小型飛空艇は黒色の物、一機25万ゴールドのお値打ち価格だ、型式番号はGFN-H23。
「そうですねー、予算は百万ゴールドですし」
「二台買っても五十万だから、金は五十万残るしなー」
「じゃーこれに決定ねー」
大分妥協したが、お金が無いので仕方が無い、この機体を買う事にした愛理は店員を呼ぶ。
「この機体を二機下さい」
「ローンでしょうか?一括でしょうか?」
「一括で」
「分かりました」
愛理は店員に二機分のゴールドを渡す、店員はゴールドを数えてから頷いた。
「それではあなたの飛空艇に運びましょう」
「うん、案内するね」
愛理は店員を案内しメサイヤの元に向かう。
15番ドック
「えへへ〜」
愛理はニヤける、新たにビームランチャーが装備され、そしてメサイヤのドックに積み込まれた二機の小型飛空艇を見て。
「嬉しそうですね」
「ええ、あれは嬉しさでテンションMAXよ、見なさいあの嬉しそうな尻尾」
「分かりやすいな・・・」
愛理の尻尾は嬉しそうに左右に振られている、明日奈達はそんな愛理の様子を見て子犬みたいだなと思った。
「おー!新しい武器を積んだのか!」
そこで男の声が15番ドックに響いた、愛理が声の主の方に向くとそこにはグラブが居た。
「グラブ!久し振りだね!船直ったの?」
「おう!ピッカピカの新品だぜ!」
グラブに駆け寄った愛理が彼の船の事について聞くと彼は綺麗に直ったと答える。
「そうなんだ、良かったね」
「おう、それにしてもビームランチャーとはなぁ、お前威力重視な奴なんだな」
「まぁねー」
「実弾頭系の武器は積まないのか?」
「お金が貯まったらかなぁ」
愛理とグラブは団長ならではの飛空艇談義を始める、愛理はあの武器を積んでみたいとグラブに話し、グラブは知っているものについては答える。
「でね?小型飛空艇も二機買ったんだよー」
「へぇ、見せろよ」
「良いよ」
愛理はメサイヤの後部ドックにグラブを案内する。
「ほぅ、GFN-H23か、良い機体だぜ?これは」
「そんなんだ、グラブがそう言うのなら安心だね」
グラブはGFN-H23を一目見ただけで良い機体と答える、愛理は自分より団長歴が長いであろうグラブの言葉を聞いて、自分達が選んだ機体は良い機体なのだと安心する。
「さぁ、支店に行こうぜ、今日も宴だ!」
「うん!」
そして愛理達とグラブはソリビカ同盟支店に向かう、そしてソリビカ同盟支店では、グラブの団、ブルーセントラルの復活を祝い、宴が開かれた。




