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金色の九尾lll  作者: ブレイブ
二章、島と島を巡る旅と三尾
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十四話

ソリビカ王国同盟ソルフロート島支店


ソリビカ王国同盟入りが決まった愛理達は、ソルフロート島支店をケーニに案内してもらっていた、なんでもケーニはグラブの団に居た頃この支店に何度か訪れた事があるようで、自分から支店の案内を買って出た。


「まずはここ、訓練場だ、同盟員なら誰でも使って良いんだ、俺もグラブさんに良くここでしごいで貰ったよ」


まずケーニは一階の通路を抜けた先の庭にある訓練場に案内した、訓練場内部には人を模した人形や、天井から紐で吊るされた丸太、射撃訓練用の的などがある。


既に何人の同盟員が訓練を行っているが、設備の空きはあるようで、今からでも設備を使えそうだ。


「狐火!」


人形を見た愛理は人形を撃った。


「なんで撃った!?」


そんな愛理にケーニがツッコミを入れる。


「うーん、なんとなく?」


理由はなんとなくだったようだ、愛理に狐火を撃たれた人形は暫く炎に包まれていたがすぐに鎮火し、人形は傷付くとすぐに修復されるようで、元通り綺麗になった。


「攻撃受けても元に戻るんですね・・・」


「吹っ飛ばしたらどうなるのかしら?」


「お婆ちゃんの攻撃は冗談じゃない威力だからやめて!?」


幾ら攻撃を受けても修復される人形とは言え、天蓋突破級の威力な攻撃を繰り出せる明日奈の一撃を喰らえば跡形も無くなるだろう、そしてそんな威力をここで繰り出せばこの支店も吹っ飛ぶ為、愛理はなんとしてでも明日奈を止める。


「分かってるわよ、しないわよ」


(・・・怪しいものです)


明日奈は口を尖らせつつ、攻撃はしないと愛理に伝える、愛理はホッとする、ホワイトローズは心の声で明日奈を疑う。


「さて次に向かうぞ」


一行は訓練場を後にし支店の内部に戻る、そのまま二階に向かった。


「このフロアは全部ホテルなんだ、タダで泊まれるから空いてる部屋なら好きに入って良いんだぜ」


ケーニはフロアの説明をすると適当に近くの部屋の扉を開ける、するとお着替え中のお嬢さんが二人驚いた表情でこちらを見ていた。


「ノックもせずに!」


「開けるな馬鹿やろー!」


そしてお嬢さん方二人はケーニに向けて椅子を放り投げた、椅子はケーニの顔に命中し、彼は床に倒れた、お嬢さん方二人はズンズンとこちらに近付いてくるとバタン!とドアを閉めた。


「大丈夫?」


愛理はケーニに近付き、ケーニの心配をする。


「大丈夫だ・・・」


鼻から鼻血を流すケーニは鼻を押さえつつ立ち上がる、そんなケーニを明日奈とラフォリアが白い目で見る。


二人のそんな視線を受けてショックを受けたらしいケーニは肩を落としつつ、空き部屋を探し見付けたらしくドアを開け部屋に入った、愛理とラフォリアと明日奈は彼に続いて部屋に入る。


「わー!結構広いんだね!」


愛理は部屋の様子を見てはしゃぐ、部屋には三つのベッド、クローゼット、簡易キッチン、浴室があり、ベッドの向かいにある台の上には魔導ディスプレイが置いてある。


「柔らかいですね、はい柔らかいですね」


メサイヤのベッドがご不満だったらしいラフォリアは、ベッドの柔らかさに感動している。


「このキッチンはちょっとねー」


「文句はいけませんよマスター」


反面明日奈はキッチンにご不満らしい。


「取り敢えずここを使ってくれ、俺はゆ・・・」


かにでも寝る、とケーニは言おうとしたが、明日奈とラフォリアがバッとケーニの方を向く、愛理は二人を見て首を傾げる。


「あのーさっきのアレを見せられた後にあなたと一緒の部屋で寝るのはちょっとですね・・・」


「ええ、ごめんだけど、別の部屋に泊まってくれるかしら」


「分かったよ!別の部屋に取ってくるよ!」


ラフォリアと明日奈に一緒の部屋で寝る事を拒否られたケーニは、プンスカと怒りながらまだ首を傾げる愛理に見送られつつ部屋を出て行き、数秒後部屋を取ったらしく戻って来た、バン!と机の上に鍵を置く。


「これで良いんだろ?これで!後、荷物はここに置いていけよ!」


「はーい」


「ふぅ」


「はぁ」


素直な愛理は自分が寝ると決めたベッドの上に荷物を置き、良かったと溜息を吐くラフォリアと明日奈は机の上に荷物を置いた。


「それじゃ三階に行くぞ!」


愛理達は再びケーニを先頭にし、今度は支店の最上階三階に向かう。


「ここはレストラン街、こっちは下のホテルと違って金を取るから注意な」


三階はレストラン街のようだ、そしてこっちはホテルとは違いお金を取るらしい、レストラン街に漂う美味しそうな匂いを嗅いだ明日奈のお腹がグーと鳴る、お腹を鳴らした明日奈は俯き顔を赤くする、耳を澄ませるとくっこの歳でお腹を鳴らすなんて不覚だわ、と小声で言っているのが愛理の狐の耳には聞こえた。


「お婆ちゃんもお腹空いたみたいだし、ご飯食べよーよ!」


「だな」


「ケーニさん、何がオススメなんですか?」


ラフォリアにこのレストラン街のオススメを聞かれたケーニは待っていましたと言った感じで、ズンズンとレストラン街を進んで行くと、一軒の店の前で止まる。


「ここだ!ソリビカラーメン!こってりとした豚骨ラーメンでな!スープも麺も美味い!それにチャーハンや餃子も絶品なんだ!」


「へー!」


明日奈にたまに日本のラーメン屋に連れて行って貰っていた愛理はラーメンが好きだ、ラーメン屋では外国人親子と間違えられていたが。


しかし最近はラーメンを食べていなかったので、ケーニが美味しいと言うのなら食べてみたいと思う。


「ラーメン!良いわね!ここにするのじゃ!」


愛理と同じくラーメンが好きな明日奈はラーメン屋に入って行った、するとへいらっしゃいと聞こえて来た。


「さてと、私達も入ろっか」


「はい」


愛理達も明日奈に続きラーメン屋に入る。



ソリビカラーメン


店の中に入ると明日奈は既に注文を付けて居た、どうやらチャーシュー麺とチャーハンと餃子を頼んだらしい、愛理達はそんな明日奈の両隣に座る。


「何にします?メニューはこちらです」


店長は愛理にメニューを渡してくる、メニューはラーメン、チャーシュー麺、塩ラーメン、チャーハン、餃子、焼きチャーシュー、鳥の唐揚げ、の七つだ。


「んーなら、チャーシュー麺とチャーハンと唐揚げ下さい」


愛理はチャーシュー麺とチャーハンと唐揚げを頼む。


「えっとえっと?なら私はラーメンで?」


そもそもラーメンを知らないラフォリアは取り敢えず店名である、ラーメンを頼む。


「んじゃ俺は塩と焼き豚を」


ケーニは塩ラーメンと焼き豚を頼んだ。


「分かりました、チャーシュー二つ、チャーハン二つ、ラーメン一つ、塩ラーメン一つ、焼き豚一つですね、お待ち下さい」


愛理達の注文を聞いた店長は注文を店員にコールし、店員達はウィースと返事をする、そしてすぐに注文した料理が作られ始める。


ラーメン、茹で時間は1分30秒、スープはベースをラーメン鉢の底に入れ、ラーメン鉢の内側に描かれているソリビカラーメンのロゴマークの丁度真ん中まで注ぐ、そして麺を熱湯から取り出し湯を切ってから、麺をスープの中に入れ具を盛り付ける。


チャーハン、油が温まったところで中華鍋にといた卵を入れご飯を投入する、そして中華鍋を振るい、卵と米が混ざり合った所で野菜を投入し混ざった所でチャーシューミンチを投入しまた鍋を振り次に胡椒を投入する、再び鍋を振るい胡椒が米と混ざり合った所でネギを投入し、再び鍋を振るった後、醤油を投入し、最後の鍋振りを行なった後、チャーハンは完成した。


唐揚げは6分揚げ、焼き豚はラーメン用の味醂のタレをかけたチャーシューをバーナーで焼き、茹でたもやしを皿の上に乗せ、焼いたチャーシューをもやしの上に乗せ、ネギを適当に振りかけた後、焼き豚用の鍋に残ったタレを焼き豚にかければ完成だ。


「へいお待ち!、ごゆっくり!」


そして愛理達の前に注文した商品が置かれる、どれも美味しそうで、今すぐ食べたい欲求にかられる。


「頂きまーす!」


愛理達はキチンと頂きますをしてから、ラーメンを食べ始める。

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