第二部三章、異界生命体アルファの侵攻と九尾プロローグ
異空間にはとある世界が存在した、他の世界に転移する事が出来ず、封じ込められたその世界で、その存在は生を受けた。
生を受けたその存在は爆発的に数を増やし、力を増した彼等は異空間から多重世界へのワームホールを無理矢理に作り出し、多重世界への一歩を踏みしめる。
彼等は笑う美しい世界を見て、そして誓うこの世界を全て自分達の物にしてみせると、その為なら全ての邪魔者を喰い尽くしてやろうと。
ベレー島近くの空域
「うわわわわ!?」
「きゃっほぉ!」
愛理はセシリアとティナ、そしてレアリとレイズを呼んでメサイヤで空を飛んでいた、レイズの提案でリビングではなく操縦席の後ろにある椅子に座ってレイズ達は愛理のアクロバティックな飛行を体験しているのだが、レイズ以外は全員客室に行かなかった事を既に後悔していた。
「も、もう良いわ!、愛理!、降りましょう!」
「なんでだよー、せっかく楽しくなって来た所だぜ?」
「だよねぇ」
ティナが降りようと提案するが、愛理のアクロバティック飛行を楽しんでいるレイズは楽しくなって来た所だと言い、やめるつもりはない愛理もフットペダルを踏み込む。
「あー!、やめなさい!、もうやめて!」
この後、十分ほど愛理はアクロバティック飛行を続け、それを楽しむレイズの歓声と、怖がるティナ達の悲鳴が空に響き続けていた。
「・・・ごめんなさい調子に乗りました」
「ごめん・・・、ティー姉」
「許さないわ、後一時間ほど正座してなさい!」




