七話
ワールドセイバー総本部
愛理は仲間達と共にワールドセイバー総本部の近くに転移して来た、そして戦闘を見ると武器を抜き早速戦闘に参加する。
「愛理!、私はラバルとミーヤと一緒に戦うわ!、あなたはセシリアとティナと一緒に戦いなさい!」
「うん!」
明日奈はラバルとミーヤと共に支部の入り口近くへと走って行った、愛理はセシリアとティナと頷き合ってから前線へと出る。
「撃てぇ!」
前線に向かう愛理達の丁度真ん前に巨大な敵の砲台が設置されており、今にも発射されるようだ。
「先輩!」
それを見たセシリアはの名を呼び頷く、愛理もセシリアに頷き返し、セシリアは回転しながら愛理を全力の力で砲台の近くにへと向けて放り投げた。
「スピリットフォーム!、ピスケス!」
砲台の近くに降り立った愛理は、砲撃を盾で防ぎ切る、そして後から走って来たティナが爆弾を投げ込み、砲台を破壊する。
「よくも邪魔を!」
砲撃の邪魔をした愛理達に向けて敵が殺到する。
「行きますよ!、ミョルニル!」
『Yes、アーマーセット』
それを見たセシリアが大量の敵を纏めて倒す為にアーマーデバイスを使い変身した、変身した次の瞬間大きなハンマーを構えたセシリアは纏めて敵を吹き飛ばした。
「あの砲撃を防ぎ、そして役立たず供を一瞬であんなに戦闘不能にした、厄介ねあの二人」
「あぁ、厄介な敵は私達が相手をしようじゃないか」
二人の黒いアーマーデバイサーは怪しく微笑むと、奮戦する愛理とセシリアに向けて迫って行く。
「こんにちはー、あなた達の相手は」
「私達がさせてもらおう!」
二人の少女の内、赤毛の少女は愛理に、青髪の少女はセシリアに迫る。
「なっ!?」
「くっ!?」
愛理はなんとか赤毛の少女の拳を受け止めたが、止めきれずに吹き飛ばされ、セシリアは顔に蹴りを喰らい地面を転がった。
「!」
ティナは倒れた二人のカバーに入り、二人のアーマーデバイサーに銃弾を撃ち込むが全く通じない、素肌が晒されている部分に銃弾が当たっても皮膚には一切傷が入らないのだ。
「ふふふ、自己紹介をしてあげる、私の名はノア、よろしくね!」
「私の名は水月だ」
二人はティナの銃弾など気にしない様子で自己紹介をした。
「舐めないで!」
こちらの攻撃を完全に無視する二人にイラついたティナは、背中に装備していたミサイルランチャーを撃った、それを見た二人は落ち着いた様子でミサイルを躱す。
「くっ」
ティナはミサイルを捨て、レーザーライフルを構えると次々とレーザーを放つ、ノアと水月はレーザーを確実に躱しつつティナに迫る。
「ほうら!、喰らえ!」
「スピリットフォーム!、カプリコーン!」
ティナの顔にもう少しでノアの拳が当たると言う所で、愛理が二人の間に入り込みノアの顔にアッパーを喰らわせた、愛理のアッパーを喰らったノアは上に向けて暫く飛んだ後地面に落ちる。
スピリットフォーム、カプリコーンモードは中華服風の赤い服を身に纏い、髪型も中華娘風だ、両手に装備されたガントレットを用いて戦う。
「ティナ、こっちは私がどうにかする、セシリアのサポートを頼めるかな?」
「・・・分かったわ」
ティナはもう少しでノアに殴られていた事に悔しそうな顔を見せつつ、セシリアの元に向かって行った、愛理はその背中を見送った後、既に立ち上がっているノアと向かい合う。
「一人で私をどうにかするってぇ?、本当に出来るのかなぁ!」
ノアは全速力で愛理に向けて駆け出した、拳を振り被り愛理に向けて右ストレートを放って来る、愛理は彼女の右ストレートを左手で叩いて逸らし、下から足を振り上げる、ノアは左腕で愛理の蹴りを止めた。
「やるね」
「そっちこそ」
二人は一瞬距離を取り、次の瞬間には同時に殴りかかった、ズンと重い音と共に同時に二人の顔に拳が入り込み、二人の顔が大きく後方に仰け反る。
「ハッ!、良いね!、あんたみたいな強い奴とやりたかったの!」
強者と殴り合える事に対し喜び、嬉しそうな表情を見せているノアは再び愛理に殴りかかる。
「くっ、速い!」
対等にノアと殴り合う愛理と違い、セシリアは身軽な動きを見せる水月に苦戦していた、彼女が使う武器は刀であり身軽な動きだが、こちらの武器はハンマーであまり速くは動けない、その為セシリアは防戦一方となっていた。
「遅いな、もっと速く動いてみせろ」
「煩い!」
セシリアは身体強化を使いスピードを上げる、そして水月を捉えようとハンマーを振るうが、水月は更にスピードを上げセシリアのハンマーを躱す。
「くっそっ!」
「フッ、終わりだ」
水月は一瞬のうちにセシリアの真後ろに回り込むと、セシリアの首を狙い刀を振るう。
「させないわ!」
「なにっ!?」
そこにティナが介入し、マシンガンの弾を水月に撃ち込んだ、ティナは集中して水月の腕に銃弾を撃ち込んでおり、水月の刀を振るう速度が極端に落ちる。
「っ!、セェア!」
セシリアはティナの援護に感謝しつつ、水月の腹にハンマーを叩きつけた、腹を全力でハンマーで殴られた水月は地面に叩き付けられる。
「ふぅー、ありがとうございます、ティナ、危ないところでした」
「ふふっ、当たり前の事をしただけよ」
セシリアとティナは拳を合わせ合い、倒れた水月を見る。
「フン、中々良い攻撃だったぞ」
水月はセシリアの攻撃を褒めつつ立ち上がる、大きなダメージはない様子でまだまだ戦えそうな様子だ。
「わー!?」
そこに愛理に殴り飛ばされたノアが飛んで来た、そして地面を転がり水月の近くで丁度止まる。
「・・・、大丈夫か?」
「うん、問題なし!」
ノアは差し出されている水月の手を取り立ち上がる、そこで二人の耳に入っている通信機に通信が入った。
「帰還命令かぁ」
「命令なら仕方がない、帰るぞ」
二人が受けた通信は帰還命令の知らせだったようだ、二人は命令に従い愛理達に背を向けるとこの場を離れようとする、他の黒服を着た者達もどこかの世界へと転移して行く。
「ちょっと待って!、あなた達はなんなの!?」
愛理はこの場を離れようとする二人を引き止め、その正体を聞いた。
「私達のチーム名はダークデバイサーズよ、覚えておいてね、久城愛理」
「また会おう」
二人の少女は愛理に向けて手を振ると転移し去って行った、愛理は二人が消えた場所を見つめながら今聞いた言葉について考える。
(なんで私の名を知っているの?)
???
「良い働きだった、これで我々の存在と力を見せ付ける事が出来た、貴様らにはこれからも期待しているぞ」
「はっ!」




