五話
地球支部
ワールドセイバーに加入したティナはチーム72の配属となった、チーム72に配属されたティナは自己紹介をする。
「初めまして、ここには二人ほど私の事を知ってる人がいるみたいだけど、私の名はティナよ、よろしく」
「おう、よろしくな、新人」
「期待しているわ」
「よろしくです!」
ラバルとミーヤとセシリアはティナを歓迎する。
「よっ、ティナ、これからもよろしくね?」
愛理はティナに近付き手を差し出す。
「ええ、よろしく、愛理」
ティナも愛理の手を取り、二人は握手をした。
「愛理、あなたはセシリアとコンビを組んでいるでしょう?、そこにティナも加えても良いかしら、ざっと言うと新人研修をあなたとセシリアに任せると言う話なんだけど」
「良いよ、それと新人を見事に一人前にしてみせます!」
明日奈にティナの新人研修の担当官を任された愛理は、明日奈に向けてイエッサーと敬礼する、
「ふふ、なら任せる、まずは地球支部の私達が良く使う施設を案内してあげなさい」
「はーい、早速行こっか、ティナ」
「ええ」
愛理はティナに地球支部を案内する為、セシリアも連れてチーム72の部屋を出た。
地球支部レストラン
愛理はまずティナに地球支部のレストランの紹介をする、エージェントたる者体調管理は大切、健康な体にはちゃんとした食事が必要なのだ、決してお腹が減ったからレストランに来た訳ではない・・・筈だ。
「ここは、レストランだよー、お金は払わないといけないけど、とっても美味しいの、今度食べに来てみてねー」
「へぇ、それは楽しみね」
ティナがここで出る料理の味を楽しみにしていると愛理とセシリアのお腹が鳴る、やはりお腹が減っているようだ。
「・・・、何か食べて行く?」
その音を聞いたティナは気を使い何か食べて行くかどうか二人に聞いた、それを聞いた二人は顔を赤くして俯きながら頷く、二人ともお腹が鳴ったのが恥ずかしかったようだ。
「決まりね」
ティナは恥ずかしがる二人を先導して、レストランの中に入って行く、愛理とセシリアは顔を赤くして俯きながら、彼女に着いて行った。
備品倉庫
「ここは備品倉庫だよー、ティナが貰ったワールドセイバーの端末を壊したり無くしたりした場合はここで給料から値段分引かれちゃうけど貰えるし、手錠はタダで貰えるからね!」
ワールドセイバーの端末は一台日本円で十万円である、意外と高いのでエージェント達は絶対に壊さないように無くさないようにしている、十万円は厳しいのだ。
「あら、弾の販売もしているのね」
「うん、ティナの武器の弾薬の補充もここで出来ると思う」
愛理が使うのは魔導銃であり弾薬は自身の魔力である為、ここに来て弾薬の購入をする必要はないが、沢山の銃を使い、その中には実弾銃も含まれているティナはここに頻繁に来る事になるだろう、ちなみに弾薬もタダではないが、質の良い弾を相場よりかなり安価で売ってくれる。
「ふぅん、なら早速使わせて貰うわ、ちょっと待ってて」
ティナは売られている物の確認もあるのだろう、早速弾の補充を行うようだ、彼女が戻って来るまでお暇な愛理とセシリアは、ここに置かれている物を見て回る。
「レーザーソードとレーザーライフルとレーザーピストルがありますね」
「うん、ワールドセイバーのエージェントの基本装備だ」
ワールドセイバー製のレーザー武器はエージェント達の基本装備だ、レーザーソードは一般的な剣よりも威力が高く刃が欠ける事もない為斬れ味が落ちる事もない、欠点は機械である為その内壊れてしまう所だが、それでも一般的な剣よりも長持ちする。
レーザーライフル、そしてピストルは、レーザーセルと言うエネルギー貯蔵パーツを装着する事で起動し、レーザーセル内部に貯蔵されているエネルギーを使いレーザーを撃ち出すという仕組みだ、チャージショットが可能で分厚い鉄板を易々と撃ち抜く威力を持つ、欠点はレーザーソードと同様である。
「・・・これ」
次にセシリアが見たのは沢山のトゲが付きジェット装置が取り付けられた鉄球に鎖が取り付けられた武器であった、何やら緑色のロボットが酷い目に合いそうな形状だ。
「うん・・・多分ハイパーハ・・・」
「ダメですよ、先輩」
何かを言いかけた愛理の口を塞ぎ、セシリアは別の場所に連れて行く、次に二人の目を引いたのは・・・?
「ビームコマ?」
「コマですね・・・」
ビームコマと言う武器だった、どうやらシュートして敵に打ち出す武器のようで、シュートした後は自在に操る事が出来、自在に動くコマ部分で敵を倒すと言う武器のようだ。
「あれ?、これの製作者、久城・・・」
「あー!見て!、セシリア、あれ凄いよ!、見てみようよ!」
「いやでも久城って・・・」
「あっれぇ!?、本当だ同じ苗字だね!、でも関係ないよ!、そんな事よりもあれ見よう!」
ビームコマの製作者を見て愛理は慌てて別の武器を見に行こうとセシリアを促す、セシリアは暫く製作者の名前を確認したがったが、最終的には諦め、愛理に引っ張られて行った。
病院
「ここは病院、体の一部を失ったとしても、復元してくれるんだって」
各支部の病院にはカプセル型の装置があり、その中に入ると体の一部を完全に復元出来る、しかし復元した部分は復元した当初は全く動かず、厳しいリハビリが必要となる、なんにせよ体の一部の欠損は出来れば回避したい所だ。
「小さい子達もいるのね」
「うん、ここには孤児院もあるから」
各支部の孤児院に住む孤児達は支部にある学校で教育を受け、彼等が望むのなら最終的にはエージェントとなる、望まない場合は各世界で就職先をワールドセイバーが紹介する。
「みんな可愛くて良い子達なんですよ?、たまに遊びに行ってあげて下さいね?」
孤児達は任務の話を聞くのが大好きで、愛理とセシリアは良く彼等に任務の話を面白おかしく聞かせている、特に孤児達はセシリアに懐いており、愛理は尻尾をおもちゃにされている事が多い。
「気が向いたらね、さっ次行きましょ」
ティナはセシリアの言葉に頷くと次の場所の案内を促す、愛理はこの後もセシリアに地球支部の各場所を案内して回った。
???
何処かの世界、とある男に少女達が頭を下げていた。
「これから貴様らにはたっぷりと働いて貰うぞ、ダークデバイサー達よ」
「はっ、我等ダークデバイサーズの活躍、ご期待下さいませ」
「あぁ」
ダークデバイサーズと名乗った少女達は暗い笑みを浮かべると転移して行った、世界を破壊する為に。




